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つい徹夜で書いてたのでこの辺からテンションがおかしい・・・
翌日は朝から逮捕状を持った近衛騎士が屋敷に参りました。
いきなり邸内に入って逮捕するなんてぬかしましたので、グシャッ!っとやってやりました。王家に逮捕権はありませんからね。
三回ほどやると志願者がいなくなったのか騎士ではなく文官の使者が参りました。3日後に王都にいる子爵家以上の貴族で諸侯会議を開くので出席するようにとのこと。場所は王宮の謁見の間だそうです。さすがにこれは断れませんので了解した旨を伝えるとホッとして帰っていきました。
【諸侯会議】
「本日はよくぞ集まってくれた。これより諸侯会議を行う!」
金色国王がまずは挨拶をなさいます。長いので次から金王にしましょう。ちょっと金玉に似た字面で素敵です。その横に王妃様。その背後には王子たち。前面には一段下がって右に青宰、左にはあかんちょう。その前方に臙脂のカーペットがあり両脇を40名ほどの諸侯が固めています。急な話だったので諸侯の参加は半分程度でしょうか?最後に銀祭とくろんちょという並びです。
「本日は特別に学園長と祭司長も列席していただいております。それと叙爵前ですが伯爵令嬢にも参加いただいております。」
青宰が話し出します。
「まずは伯爵令嬢、前に。」
呼ばれましたのでカーペットに進み出ると、諸侯の最前列近くに向かいます。
「諸侯会議への初参加ということで自己紹介をさせていただきますわ。伯爵家当主、伯爵令嬢と申します。若輩者ではありますが以後良しなに。」
そういってカーテシーをいたします。
「伯爵令嬢よ。そなたは先頃学園にして第二王子に暴行を加え一部身体機能を失わせるに至ったと聞いているが相違ないか?」
金国が聞いてきましたので
「さあどうでしょうか?数日前に無礼を働いてきた赤いのに護身術を使ってタマタマを潰したのは確かですが名乗られませんでしたのでどなただったか存じ上げませんわ。」
「「「たっタマタマ?」」」
周辺から上がるタマタマコール!ビバタマタマ!より格調高くご唱和ください!
とりあえずこれで赤色二号が使い物にならなくなったのは認識されたでしょう。
「ゴホン!あー暴行について認めるのだな。」
「暴行?何をおっしゃいますの?初対面で迫ってきた挙句、断りもなく私の顔に触れたのですよ。正当防衛ではありませんが。当り前の自衛手段ですわ。」
「え~イケメンに壁ドン、顎クイとかあこがれるシチュじゃない」
王妃らしきものが参戦してきます。
「何を言っているのかしら、この阿婆擦れは?明らかに性犯罪者の痴漢行為でしょうに。淑女教育もできていない売女をこんな席に呼んだのは誰かしら?」
「なっ!私は王妃なのよ。小娘がなんてことを言うのかしら!」
驚いた後こっちを睨んでいますわ。
「おや?あまりのことに心の声が漏れてしまったかしら。でも本当のことだから仕方ないですわよね。」
そういって納得していると
「きっ貴様!母上になんてことを言うのだ。ええい会議など必要ない!俺が制裁を加えてやる!」
そういって金色3号がこちらに向かってズンドコ近づいてきます。懲りない方ですね。王家の連中はこんなのばっかりなのかしら。
“ゴシャッ”
「こんな感じでしょうか?うまく実演ができたと思いますわ。婦女子に向かって大の男が襲い掛かってきたわけですからそれなりの対処は当然ですわね。」
転がっている金3(きんさん)を見下ろしながら解説してみます。
「「第三王子!」」
金玉と売女が声を合わせております。
「なんてことするのよ!たとえ犯罪に近くてもイケメン無罪なのよ!それに壁ドンは正義よ!だからあなたは悪よ!決定有罪!小娘を牢屋に連れて行って!」
これでは諸侯も納得いかないでしょうね。王家への忠誠が揺らぐだけではないかしら?
「おれのむ、第二王子もあんな目に・・・・」
この男『俺の息子』といいかけましたわよ。
「そうですわね。どうやら先日潰した赤いのは第二王子だったようですが、あんな感じで襲い掛かってきたわけですから正当防衛もやむをえませんわ。だいたい騎士団長が鍛えていたという話でしたが、年下の少女の膝蹴りも躱せないとかお粗末にもほどがありますわね。」
「これ以上の侮辱は許せん!目にもの見せてくれる!」
そういって襲い掛かってきましたので半身になって躱すと掴みかかってきた腕を取り、足をかけて転がします。そして最後にストンピング>玉。完璧な流れですわね。
“グヒョッ!”
なんかいつもとちょっと違う音が出ましたが、無事に潰れたでしょう。
「「騎士団長!」」
「実力もないのに売女の男というだけで要職についているからこうなるのですわ。伯爵家でしたら百人長でももう少し強いというのに・・・」
さすがに脳筋は玉切れ、もとい弾切れなのか向かってくるものがいなくなりましたわね。
「これ以上、陛下の御前での暴力沙汰は許せれませんよ。」
青宰が仕切りなおそうとなさいますが、こちらに付き合う必要はありませんわ。
「私はこの場を動いておりませんのに何をおっしゃっているのかしら。襲い掛かって来た側の暴力を追求すべきでしょう?」
「クッ!」
青いのが悔しがっていますわ。
「そもそもこの茶番の発端は婚約の打診も無しに、王家の都合のみで婚約をもくろみ、あまつさえ先頃通した『婚約者の財産を相続できる』という法律によって当家の財産を奪い取るための物ですわよね。そんな思惑があるのに傷物にされてはたまりませんわ。」
「しっ知らん!何の根拠があって言っているのだ!」
「まず、第一に正式な打診が行われなかったこと。第二に当人同士の顔合わせがなかったこと。第三にマナーに則った行動がなく性犯罪者のやり口を行ったこと。第四に宰相と祭司長の承認が必要な婚約者の財産相続権を認めたこと、そして最後にそれぞれの王子が国王陛下と取り巻き4人の息子である可能性が高いこと。最後は噂ですが騎士団長が第二王子を息子と言いかけていたことを考えれば、見当外れということはございませんでしょう?」
「しっ知らん!あくまで推測ではないか!」
青宰も悪あがきしますね。
「あくまでしらを切りますか。それでも前の三つは王家の有責、このような目論見がある以上四つ目も諸侯である伯爵家として拒否いたしますわ。強行するのであれば主従契約を解消するだけのこと。当家を守らぬ王家に仕える義理はございませんから。」
「貴様正気か?」
「この話の背景は、今の王国首脳部の無能によるもの。隣国との戦争の敗戦とそれによる財政悪化も原因。それをこちらに回されては困りますもの。王家が貴族である諸侯を守るから諸侯は王家を支える。王家が義務を果たさないのであれば当然の話では?」
金玉は観念したのかため息をつくと言い放ちましたわ。
「であえ!であえ!」
そういうと50人ほどの近衛騎士が入り口と裏口からなだれ込んできましたわ。
「伯爵令嬢は反逆者となった。伯爵領は没収とする!伯爵令嬢は捕縛の後牢屋へ連れて行け!抵抗するなら切り捨てても構わん。」
やはりこうなりましたわね。




