強盗
「で、今日のデートはどうだったの〜?」
煌めく星空の下、風呂に入っていると不意にルシアが尋ねた。
「楽しかったぞ」
「うん、私も」
「私も」
俺が返事をすると、続けてレナ、ノアの順に返事をした。
実は夕食の後にノアとデートすることになっていて、あの日とは違った夜のデートを満喫した。
「明日で金平糖祭も終わりか〜」
「龍生祭ね、言う気ないでしょ」
明日で三日目。今日は行かなかったが、明日はラストということで、どうやら『聖剣』の勇者と『魔女』の勇者、それに、『拳』の勇者が来るらしい。
う〜む、正直どうでもいいな。帰宅ラッシュ嫌だし、先に違う国に行くってのもありだな。
「ん〜多数決!」
俺は立ち上がって、湯船から出る。
「……おっ…?」
三人の視線が俺に…というより俺の下半身に…
「きゃぁあ!」
俺は全力で下を隠す。
「「「乙女か!」」」
良いツッコミありがとうございます。
「で、明日なんだけどよ?国出るか、龍生祭観るかどっちが良い?」
「ん〜残りたいわ」
「私は…国でたいかな」
「私は残りたいな」
「んじゃ、多数決で残るな」
俺はそう言って、また冷えたので湯船に入る。
はぁ…なんか嫌な予感がする
何故か不快な風に煽られて、俺は深い溜息をついた。
「おやすみ〜」
俺達は夜少しお酒を飲んで、今夜は早めに寝ることにした。
寝る場所は端から、俺、ルシア、ノア、レナの順だ。
どうやら、俺が真ん中に行くと、一人だけ溢れてずるいという要望から、俺の隣は一人なったらしい。
ん〜、なんでだろう。なんかその…ちょっとムラッ…やめとこ。
俺も一応思春期だからな。急激にそういう気分になることもあるんだ。
こういう時はどうすれば良い……
自分でスルか!?
いや、ルシアに片腕掴まれてるからそれは無理だな。
うぅ〜〜仕方ない。羊でも数えて寝るか。
「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹………」
「羊が9997匹、羊が9998匹、羊が9999匹、羊が一万匹!」
おぉ〜一万匹まで数えられた…ってちが〜う!寝るために数えてたのに!千匹超えたあたりからなんか急にやる気出てきたからな、うん。
まぁ、性欲は抑えられたしいっか。寝よう。
「ウフフ♡寝てる寝てる」
急に女性の声が聴こえた。え?泥棒?家に取るような大層なものはないのにな…
俺は薄目を開けて姿を確認しようとするが暗くてよく見えない。
もう少し開けるか、どうか悩んでいると、急に体重がかかってきた。
え…どういうこと?荷物漁ってるんじゃないの?
すると、頬に少し温もりを感じる。
「フフッ♡それじゃあいただーー」
俺に乗っかていた女性は途中で言葉を詰まらせた。
「あ、ども」
俺は一応挨拶しとく。
「何夜這いしてるのよ!」
と、少し緊張した趣きでいてると、急に隣からバッとルシアが起きて、女性を捕まえ、布団でぐるぐる巻にした。
そして、いつの間に用意したのか、ロープを使って縛り、逃げないよう固定した。
あらら、強盗可哀そうと思いながらもなんかどうでも良くなって眠りについた。




