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ミノタウロス攻略

作戦1

落とし穴を作ろう


「スコップは?」

「あるわけないでしょ」


………………次!



作戦2

寝ているところを襲う



「静かにだぞ」

「わかってるわよ」


そろりそろりと近づいき、パチリと目が合う。

わー、ミノタウロスの目って黄色なんだー。


「うふぅーー」


「逃げろー!」


次!




作戦3

蔦をつかって罠を作ろう


「完璧だな」

「あんたって意外と器用よね?」

「意外ってなんだよ、俺は天才だからなんでもできるんだよ」

「じゃあミノタウロス倒してよ」

「………作戦開始!」



「ヤーイヤーイ、馬面野郎!こっちにおいでべろべろばー」

「うふぅーー!」


まず相手を挑発させる。そして足を蔦に引っ掛けさせ、逆さまの宙ぶらりんにさせる。この手順だ。


ミノタウロスを挑発させ、うまく足に蔦を引っ掛けることができ、「っし!成功「ぶちっ!」」ミノタウロスの体重を持ち上げられず、蔦が切れた。


「逃げろー!」


次!




作戦4

湖に落とす


「おりゃーー!」

「うふぅーー!」


さっきのようにミノタウロスを挑発させ、湖まで行く。

沿岸ギリギリで右にまがる。

ミノタウロスはその勢いのまま湖に身を投げ

「今だ!ルシア!」

「わかってるわよ!はぁーー!」


ルシアの風魔法を使って遠くまで飛ばす。


「ボッシャーーン」


「しゃーー!完璧」

「やったわ!私の魔法に感謝ね!」

「そうだな!」


普段、鬱陶しく感じるルシアの自慢も全然鬱陶しくない


「あ、そうだ。写真とろう!記念に!」

「それが何か分からないけどいいわよ!」


スマホを取り出し、カメラの画面を開く。



「パシャッ」


「どれどれー」


そこには、満面の笑みの俺と一緒のように笑っているルシアとびしょびしょになったミノタウロスが写っていた。


後ろを振り返ると黄色の目が赤くなりかけているミノタウロスがいた。


「あー、泳げたのね。………にげろー!」

「なんでこうなるのよ!」


はい次!




作戦5


「俺のアイデア尽きたーー」

「ほんとだらしないわね!さっさと考えなさいよ」

「お前も考えろよ!さっきから何やってんだよ!」


さっき手伝ってもらうまでルシアはずっと寝ていた。こいつ、さては倒す気ないな。


「こうなったら私が本気だすかないわね!」

「最初っから本気だせよ!」


ルシアは買ったナックルを付け、ミノタウロスがいる方へ走って行った。俺も慌ててついて行く。



「お、おい…あ、あれって、ど、どういうことだ?」

「し、知らないわよ」


俺達が見た光景はミノタウロスがいるところではなかった。

ミノタウロスが無惨な姿でミノタウロスの亜種のようなのと戦っている光景だった。


(おいおい、俺達が苦戦していたミノタウロスをぼこぼこにするって、どんだけ強いんだよ)


そしてミノタウロスは力尽き、無傷のミノタウロス亜種がこちらを見ていた。


(お、終わった。どうしよ、あれは無理だ)


生存本能があれとは戦うなと伝えてくる。


チラッとルシアの方を見るとルシアの姿がなかった。逃げやがーー


「そこの馬面!私と勝負しなさい!」


(逃げようよ!そこは逃げるとこだろ!)


俺は出ていくルシアを見て嘆く。逃げたい。逃げたいけど女が戦って男が逃げるのもおかしい。だから逃げない。というよりは腰が抜けて立てない。help me ルシアーー!情けない俺に比べルシアは魔力を練っていた。


風魔法で手の先端に爪のような形ができた。そこに小さな嵐が巻き付いているような感じがした。


ビューー!


突然強い風が吹いた。それはルシアが動いたために起きたものだった。ルシアは風のように走ってミノタウロス亜種を引っ掻く。


「うごぉーー」


威力は絶大でミノタウロス亜種の腕を切り落とした。


その後連続で攻撃し、ミノタウロス亜種を吹き飛ばした。


「つ、強えー」


素直にそう思った。あの圧倒的な防御力と攻撃力のあるミノタウロスを圧倒しているのだから。ルシアって何者だ?というかそんなに強いんだったら最初っから倒せただろ。


「うぉぉぉーー!おお!」


突然遠くのほうからミノタウロスの雄叫びが聞こえた。負け犬の遠吠えってやつだろう。


ーだから俺は油断していた。ルシアも警戒はしていただろうが少し油断していた。




瞬きをした瞬間ルシアの姿が見えなくなり、()()の赤く光ったミノタウロスがその場に立っていた。




「う、嘘だろ!」


ルシアを吹き飛ばしたミノタウロスは紛れもなくさっきルシアにぼこぼこにされていたミノタウロスだった。その証拠にルシアから受けた傷がまるで()()のように残ってる。


俺は慌ててルシアが吹き飛ばされたであろう方角へ走った。



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