予想外の四天王の実力
四角い大きなリングの周りに半円型のシールドが貼られる。観客への攻撃を防ぐためだ。シールドにぶつかっても良いが下の場外の所に落ちると失格になる。それだけは気をつけたい。
試合のゴングが鳴った。
その途端に土魔法の使い手のバークとギルドはゴーレムを一体ずつ創り上げた。図体もでかく、かなり強そうだ。
が、
そんなものは直ぐに壊されてしまった。
「う、嘘だろ!?」
砂ぼこりがカイトらの視界を防ぐ。
「四天王、あんなに強いのかよ……」
俺はリング上の二人に目を見開く。
一人はエリート感漂うAクラスの金髪の男。確か、名前はリューンだったな。開始数秒で襲ってきたCクラスを一掃させてしまったのだ。ついでに、Eクラスが作ったゴーレムも破壊して…
「光魔法、か……」
彼の周りには無数の光の剣が舞っている。これを破るのはかなり厳しそうだ。
そして次に、清楚で色っぽい雰囲気のあるBクラスの女。名前はイザナ。でも、実力は本物だった。急に消えたかと思えば、警戒していたDクラスの中心にいており、あっという間に全員を壊滅させた。
「何の魔法だ…?」
あり得るとしたら闇か?
「おい!どうする!?」
砂埃が晴れて、状況を理解したバークが叫ぶ。
「取り敢えず四天王同士を戦わせたいな……他の連中を…っ!!」
ギルドがとっさに体をそらす。何かが頬を掠めてツーと血が流れる。
「おっと、惜しいな」
巨体な男と小さな女の子が現れる。
「AクラスのギングとBクラスのサラ!?」
リューナが叫ぶ。
「そうだ、俺様達二人でまずお前らを潰す、コイツと殺るのは後でだ」
「俺とギルドはギングを殺る!サラは頼む!」
「分かったわ!」
そう言ってバークとギルドは左、リューナとエリンは右に走る。
「あ、あの?僕は?」
一人取り残されたカイトはその場でウロウロと彷徨う。
「大丈夫?」
後ろから肩を叩かれてる
「っ!?あ、だ、大丈…」
振り返ってみると、そこには四天王の一人イザナが立っていた。
「あ、あ、あ、ああ!!」
カイトは闇魔法で攻撃をしようとする。が、
「残念」
あっという間に吹き飛ばされてそのまま場外に落ちた。
「ギングには並じゃ勝てねぇ」
「分かっている。だからあれだな」
「おうとも!」
二人は同時に魔力を高める。
「おう?何をするんだ?」
ギングはそんな隙だらけの二人を攻撃するわけでもなく、腕を組んで見守っている。
「「その余裕ズラ後悔させてやる!!いでよ!ジャイアントゴーレム!!」」
二人はさっき作ったゴーレムの4倍大きなゴーレムを創り上げた。魔力の使いすぎで、立ってはいられなかった。
「へぇ〜、コイツ俺様の相手か」
ギングは指をポキポキと鳴らす。
「かかってこいや!!」
ゴーレムは大きく振りかぶってパンチを繰り出す。
「っぐふ!」
ギングは両腕をクロスさせて直に受ける。が、しっかりと受けきった。
「嘘だろ…」
「じゃあ、こっちの……」
ギングはニタッとした笑みを浮かべるが、その瞬間にゴーレムが破壊された。
「っち、」
ギングは横を見て睨む。その先にはリューンが冷たい眼差しで見ていた。
さっさと片付けろと言いたげに。
「後で覚えてろよ」
そう言って、ギングは動けないバークとギルドを担ぎ上げ、そのまま場外へと落とした。
「っ!!」
氷の矢が肩にささる。
「へぇ〜そっちも終わったのかよ」
ギングは矢を引き抜いて、ポキンと折る。
前にはサラがそして下には戦闘不能になったリューナとエリンの姿が見える。
「こっからが本番だな!」
こうしてEクラスは終わりを迎えたのだった。




