あっという間の時
魔術はセレナ先生に任せているので俺は戦闘のメンバーとつるむ。つるむと言っても一人だけだ。
メンバーは土魔法の使い手のバークとギルド、氷魔法の使い手のエリンとリューナ、闇魔法の使い手のカイト。
「あ、あのー、練習しなくて良いんですか?」
カイトが、おずおずと尋ねてくる。
「ん?しねーよ?」
「え?」
俺はあっさりと答える。それより今は小テストの採点だ。因みにしっかりカイトにも採点をやってもらっている。
「先生の仕事ですよ、ね」
「んだよ、ケチケチすんなって」
俺はカイトの肩をバシバシと叩く。
「もうすぐですよね…大会」
「そうだな。他の連中はかなり良い具合にしあがってるな」
「ですよね、でも僕」
カイトはボソボソという。
「まだ、一度も練習してないですよね?」
「まあ、お前は本番までしねぇぞ」
「どうしてですか…やっぱり僕は捨て駒ですか、?」
カイトは表情を暗くして言う。コイツは本当にネガティブだな。
「何いってんだよ、お前は今回のキーパーソンだからな」
「え?でも、他の人達はセレナ先生の所で魔術の練習をしてるのに…僕は…」
「だー、うっせぇわ。本番前に教えてやる」
「は、はぁ…」
そして、時はあっという間に過ぎて
「明日は武闘祭だ〜〜〜!!!」
俺は張り切って声をあげる。
「先生、勝ったら奢るって話、忘れてないですよね?」
「………ま、まあ、俺の懐事情を考えてくれよな…」
そんなに金は持ってないからな!本当に無理だぞ!
「まあ、そんなことはおいといて、セレナ先生、激励の言葉を」
「そうですね」
セレナ先生は教壇のど真ん中に立つ。
「あなたたちは良く頑張りました。明日はベストを尽くせるよう頑張りましょ」
セレナ先生がそう言うと、皆一斉に盛り上がる。
俺のときと全然違うじゃねぇーか…
「レンヤ先生、明日は楽しみですね」
「そうだな」
生徒達のやる気を見て、俺は本気でお財布を確認しなければならないと思った。




