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オークション

「さあ、オークションでいいのを買うわよ!」

「ちょっとは自重してくれよ!?さすがに一人一つしか無理だからな!?」


そしてーー波乱のオークションが始まった。と思ったら、




「ーーーーーー暇だ。」


せっかく大きなオークション会場に来たがそれほどいい商品がない。バーダクさんは結構嬉しそうだが…。


そうこうしているうちに最後の商品になった。それは、ナックルだった。


「これよ!これ、これ買うわよ!」


ルシアは声をあげて言った。


(あーあ、こういうのって、お約束的展開だな。どうせ、競りがせってとても値段が張ることになるー

「1000ベニーで落札!」


「ならないのかよ!」


周りの人に迷惑をかけ、謝ってからルシアのほうを見た。とても嬉しそうにしてナックルを見ていた。


(もっと高いもの買うのかと思ってたのに…案外優しいんだな)


「それで良かったのか?ルシア?」

「ルシアならもっと高いのを買うと思ってたから安心したぞ」


その後俺は武器屋で剣(ルシアのが安かっため高いものをねだれなかった)をかってもらった。




「じゃあ、早速クエストをするわよ!」

「なんか、そのナックル買ってから随分ご機嫌だな」

「当たり前よ!だってこれデザインが最高じゃない!?」

「まあ、ルシアには良く似合ってるな、でも、武器の能力とかも必要じゃないか?」

「私、武器無くても爪で戦うから要らないのよ」

「なるほどねー」


爪で戦うの意味はよくわからんが、とりあえずルシアはアクセサリーとして身につけていることがわかった。


俺たちはギルドに着き、バーダクさんとわかれた。バーダクさんは太っ腹なことに今までの借金をチャラにしてくれた。じゃあ働かなくていいですか?って聞くとやっぱり借金返せって言われそうだからやめといた。



バーダクさんと話をしている間にルシアがクエストを発注してきた。他にすることもないので、早速行くことにした。


しかし、俺は知らなかった。ルシアがランクBのクエストを受けていたなんて。





「聞いてないぞーーー!?こんな化け物!」

「私だって聞いてないわよ!たったランクBのクエストよ!」

「それ、一流のやつだろ!俺たちはバリバリ初心者!」


クエストで森に入った俺たちは討伐モンスターであるミノタウロスと対峙して(一方的に逃げて)いた。


やっとの思いでミノタウロス振り切ることができ、パンパンになった足を休めた。


「じゃあ、倒しに行くわよ」


(こいつは何を言ってるのだろう?)


「何いってるのって顔してるわね。いい、クエスト失敗は罰金なの!身の丈に合わないクエストを受けて死なせないために。しかもそれは受注ランクと現在のランクの差が大きいほどたかくなるのよ」

「じゃあ何でこのクエスト受けたんだよ!?」


「そんなの報酬が高いからに決まってるでしょ!」


ルシアは腕をくんでない胸を反りながらどや顔でいった。

(それをさせないためにギルドが罰金制度をつくったんだろうが!)


「は~~~~~~、どうやって勝つんだよあんな化け物!?」


「そ、それは…何回か戦えばいけるでしょ!」

「いけるわけねーだろ!さっきでわかっただろ!」


ミノタウロスを見つけたとき、奇襲をかけて倒そうとした。まあ見事に返り討ちされたけど……。


「うっ………じゃあわかったわ。………作戦を考えたわよ!」

「おう、どんな作戦だ?」


「まずあんたがミノタウロスのところに行って剣をさして抜く、それを何回か繰り返す」

「ルシアは何するんだ?」


「遠目に眺めとッイター叩くことないでしょそんなことで!」

「なんで俺だけ危ないないめに逢わなきゃならねーんだ!?」

「あんた男でしょ!私はか弱いか弱い女の子だからよ!」


(どこがか弱い女の子だよ!?)


毎回いらんことをする度に吹き飛ばされてるんだぞ俺!


「あっ!そういえばあんたに聞きたいことがあったんだ」

「それ今重要か?」

「……………そうよ」

「絶対重要じゃねーな!」

「うるさいわね!いいから教えなさいよこの()()()()の使い方!」


「しゃーねーな!それは………スマホ!?なんでお前がもってんだよ!?」

「あんたの上着のポケットに入っていたわよ?」


(そうだった、俺いつもスマホ入れてたんだ!なんで気づかなかったんだー?)


「おい、それ返せ!」

「えっ?嫌よ、これ私のなんだから」


俺はルシアからスマホを取ろうとするが寸前のところでかわされた。


「いや、俺のだろ!だいたいパスワード知らないから開けられないだろ!」

「わかったわよ……」


と俺の方にスマホの画面を見せるとスマホのロックが外れた。


(しまった!顔認証にしてたんだった!)


「ん?なんか違う画面がでてきたわよ?」


変化に気付いたルシアは俺の手を振り払い、もう一度スマホを見た。


「か、返せ!」


無理やり奪いとった。ルシアは不満気にするが、こればかりは仕方ない。だって個人情報だもん。


「で、その四角い箱なんなのよ!」

「聞いて驚くな、これは俺の世界の発明品、スマホだー!」


「へーー」


(うん?思ってた以上に反応が薄いぞ)


「お、おい!スマホだぞ、スマホ。ほらクルック(大型検索エンジニア)とかーーあっ!」

「?どうしたの?」


「この手があったー!」

「ど、どういうことよ?説明しなさいよ!」


「まあ、見てろって!いくぞ~、OKクルック、ミノタウロスの倒しかた教えて」





『すみません、よくわかりません』


「だーーーー」

「えっ?四角い箱がしゃべった!?」


当たり前だよな、普通ミノタウロスなんかと戦わないもんな。仕方ないクルック検索でだいたいのミノタウロスの弱点を調べるか。





ーー圏外ーー


「使えねーーー!」


ホント使えない。地球のwi-fi頑張れよ!ここまでとどけろよ!


「もういい?早く作戦考えないと日が暮れるわよ?」

「わかった、考えよう」



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