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番外編 ご飯がない

ちょっとしたお話

「………………お腹空いた」

「そうだねー」

「レンくんまだ帰ってこないの?」


学園に教師となって2日目。初日はレンヤが急にだるいから行かないとか言って休んだが、なんやかんやで今日は途中から行ったみたいだ。


しかし、


「帰るのが遅すぎでしょ!」

「もしかして、まだ怒られてるのかも…」

「え!?レンヤなにかやったの!?」

「え?レンくんが窓ガラス割って教室に入ってきたの知らない?」


はあ!?初耳なんですけど!てか何やっちゃってんのレンヤは!!


「ノア、ご飯を……なんでもないわ。レナは作れる?」

「うーん、私は超ド定番くらいしか……」

「そうよね……」


レンヤのご飯が食べたい。何故か分からないがレンヤは料理がうまい。


「はぁー、何かレンヤの部屋になんかないかなー」

「そういえばレンヤくんの部屋に入ったことないよね?」

「まあ、いつもガチャガチャ音がしてるしね」


そう、レンヤはいつも部屋に籠って何かしらを作っている。


「もしかして、部屋の中にご飯とかあるんじゃない?」

「そうかも!探して見ようよ!」

「そうね」


私達は揃ってレンヤの部屋に行く。レンヤの部屋は地下つき(自分で穴を掘っていた)だ。


「……入るわよ」

「「うん」」


緊張しながら、ゆっくりドアを開ける。


そこに映った光景は




「「「キレイっ!」」」


レンヤの部屋とは思えないほどきちんと整理されていた。


「レンヤって意外と几帳面なのね……」

「うん、あ!これ食べ物じゃない?」

「どれどれ?……カップ、ラーメン?これ食べ物なの?」


そこにはカップラーメンと書かれた円柱型の箱があった。


「そういえばレンヤ、ラーメンが食べたいだのどうのこうの言ってた気がするわ」

「じゃあ、これ食べよっか」


私達はカップラーメンを3つ取り出し、部屋を出る。


「さあ、食べるわよ」


カップラーメンの蓋を開ける。


「「「……………これ食べ物?」」」


中に入ってたのは妙に乾燥した海老や卵、謎の肉みたいなものとカチカチの麺らしきものだった。


「ま、まあ、レンヤくんのことだし食べられるんじゃないかな?」

「そ、そうね」


フォークでグサッと麺を刺す。そして持ち上げると


「これ食べれる?」


すべての麺が持ち上がった。


「…………他のを探しましょ」



もう一度レンヤの部屋に入る。


「これはどう?」


レナが部屋で見つけた物を見せる。


「「ユーフォー?」」


今度のはさっきのより平たくて蓋にユーフォーと書かれたものだった。


「どうせ、これもさっきみたいなのでしょ、やめときましょ」

「そうね」


一応さっきのことがあったので却下する。


「あ!これは?」


続いてノアが見せてきたのは


「ラ玉?」


袋にラ玉と書かれた物だ。中身を開けてみる。


「うわ、これもさっきと同じように硬い麺だわ」

「えー、そっかーじゃあ無理だね」


結局、他に食べられそうな物は見当たらずリビングに戻った。


「あー、お腹空いた」

「私もー」

「はやくレンくん帰ってこないかなー?」


どれだけ説教されてんのよ!やっぱり昨日休むから悪いのよー!


ソファーに身を投げ出す。


うとうとしていると



ピンポーン


ピンポーン


何度も鳴る家のインターフォンの音が部屋に響く。


「うーん」

「誰?」


どうやらノアやレナは寝ていたらしく、インターフォンで目が覚めたようだ。


(ようやく、帰って来た……)


眠い体を起こしながら玄関に向かう。


「遅いわよレンヤって、どうしたのよ!?」

「ういー、ルシアー。おお、愛する妻よー!」


玄関を開けると、顔を真っ赤ににしてベロベロになっているレンヤがいた。


(愛する妻ってなによ)


顔が熱くなる。


「ちょ、なに?まさか酒でも飲んだの!?ノアー!レナー!ちょっと手伝ってー」

「なになに、どうしたの?」

「なにかあった?」


ノアとレナが玄関に来る。


「おおー、ノアー、レナーカモンカモン!」

「あーそういうこと」

「レンヤくーん、掴まって」

「ういー」


レンヤを介護しながらなんとか部屋に連れていく。


「で、何してたの」

「ちょっと、セレナ先生と飯にー」

「「「はあ!?」」」

「お、お?どうした?」


(セレナ先生って誰よ?確かレンヤの担任は……っ!なんでそんな女とご飯食べにいっちゃうのよ!)


「こほん、でセレナ先生との()()はどうだったの」

「……胸が大きかったなー」

「なっ、」

「あ、でもノアやレナよりは小さかったかなー。まあ、ルシアよりは断然…………」


部屋に寒気が訪れる。


それによって酒に酔っていたレンヤは正気を取り戻す。


(あれ?俺ってたしかセレナ先生とご飯食ってなかったけ?ん?なんでルシアあんなに怒ってるんだ?)


「レンヤ、覚悟はいいでしょうね?」

「は?ちょ、ちょっと待てよ、なんだよ、俺なんかしたかよ!おい、ノア!レナ!ルシアを止めてくれ」

「嫌かな」

「自業自得ね」

「はあ!?ちょどうして」


バチコーン!


俺はルシアの渾身のビンタを食らった。ラブコメでよくあるビンタの何百倍も痛い。それに、した本人も涙目でバカと小さく呟くのではなく、バカ!と怒号を浴びせられた。






「ルシアー、ごめんって。その、俺も酔っててさあんまり記憶がないんだしさ。そのー」


ぐぅーーー


「はぁ?」


俺のお腹じゃない。俺は食ったしな。てことは


ルシアの方を見ると耳まで真っ赤になっていた。


(あーそうか、俺がいなくてご飯が食べられなかったんだな)


俺は立ち上がりキッチンに向かう。


数分後


「ほい、出来たぞ。俺特製ふわとろオムライス」

「わ~!美味しそう~」

「これは凄いね」

「ほら、ルシアはやくしないと冷めちまうぞ」


ルシアはゆっくり立ち上がり、スプーンを持つ。


そして一口


「…………レンヤの癖に美味しいわよ、バカ」


ルシアは呆れたように笑う。


「本当だ~美味しい!」

「スプーンがとまらいないわ」


良かった良かった。これからはしっかり早く帰ってきてみんなで一緒にご飯食べよ


だって


「おいしね~」

「やっぱりレンくんがいないとね」

「………感謝してるわよ」

「おう!」



こんなにみんなの笑顔が見られるんだから




レンヤ  「応援よろしくな!」


ルシア  「誰に言ってるの?まあ、応援よろしく」



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