クラス転移
待ちに待ったクラス転移の他の人達!
「……………ここは?」
目が覚めると私は石畳の上で寝ていた。
あれ?私、教室にいたはずじゃあ……え?
周りを見渡すと、クラスメイトや、他のクラスの人などがみんな横たわっていた。
よく見ると、どうやらいるのは中学三年生だけのようだ。
何人かは起きて、私のようにただ呆然としている。
そして時間だけが過ぎていき、だんだんみんなも起きはじめた。
その内一人の女子生徒が泣き出した。この異様な雰囲気に困惑したのだろう。それにつられて、連鎖するように泣く女子生徒が増えていく。
一方男子は「どこだよ!」とか、言って叫んでいる。一部の男子生徒は「おお!異世界転移!」と喜んでいる人もいる。
バタン!
急に扉が開き、髭を生やしたおじさんが入ってくる。そばには護衛がついており、相当身分が高い人だと思われる。
「急に召喚したことは悪いと思う。率直に言うが、魔族軍が活発化している。どうか、力を貸して欲しい!」
「「「…………」」」
沈黙が訪れる。と、ここで一人の男子生徒が前に出ていく。
「私たちは戦争のない平和な暮らしをしていました。私たちにそんな力はありません」
それはオタクの山崎くんが言う。
(え?さっき喜んでたのに?)
たしか、彼は他のオタク仲間とワーワー盛り上がっていた。
「それは、大丈夫だ。お前達にはこの世界の魔素を吸い込んで、急激に強くなっている。この世界にいる一般市民よりな。ましてや、我が兵士より強靭な体かもしれん」
山崎くんはニヤリと笑って眼鏡をくいっとあげる。そして、他の人にグッドサインをする。
「頼む!この国を、世界を救ってくれ!」
山崎くんが頼りないと分かったのか、生徒会長だった、新川誠汰くんが次に前にでた。
「すみません、僕達も初めての事で訳が分からなくて。他の人達と一度話し合って決めたいのですが。」
「分かった2日、いや、3日やる。部屋も我々は抜きで、大きな部屋を用意する。これでいいか?」
「はい、ありがとうございます」
新川くんのおかげで一度話し合う機会を作れた。
トントン
不意に肩を叩かれる
振り向くと琴音ちゃんだった。
「どうしたの?」
「………..がいない」
「え?」
「……蓮がいないの」
「えっ!?」
蓮夜くんが!?どうして!?
周りを見渡す。
同級生のみんなの顔はある。けど、蓮夜くんの顔だけ見つからない。
「?どうしたんだい?そんなに焦った顔をして」
王様との話が終わった新川くんが尋ねてきた。
「蓮夜くんがいないの!」
「なんだって!?蓮夜くんが!?」
新川くんも周りを見渡す。
「おーい、蓮夜くんはいるかい?ねえ、見てないかい?
「いや、見てないけど……」
誰に聞いても知らないとしか答えられない。
そんな
「美咲さん、とりあえず一度話し合ってからにしよう。後で僕が王様に聞いてみるよ」
「そうだね、ありがとう」
私達は案内された大きな広間に集まった。そして、新川くん中心に話し合いが始まった。
「まず、率直に。王様のあれに賛成か反対か。多数決をとりたい。賛成すると、多分生活は保証される、というよりはかなり待遇されると思う。でも、魔族との戦いで命を落とす可能性も高い。次に反対は……正直なんともいえない。もしかしたら、その時点で僕らは全員殺されるかもしれない」
「そ、そんな」
「どうしてだよ!」
「理由は2つ。一つ目は単純に要らない存在になるから。まあ、これだけなら勝手にしろってなるかもだけど問題は次。魔族への裏切り。」
「え?」
「そんなこと誰もしないだろ」
「本当にそうかい?例えばお金に不自由のない暮らしができるとしたら?あとは、下品な話だけど、好きな子を自分のものにしていいとかだったら?そうなれば必ず、この100人の中から裏切り者がでるさ。それは、僕にでもあり得ることだ」
みんな押し黙る。
「これじゃあ僕が賛成を推してるように感じるかもだけど、自分で考えて。あくまでもあれは例えの話だ。賛成したって、使いものにならなかったら殺されることだってあるかもしれない」
「もう、嫌だよ。家に帰りたい……」
「こんな世界になんで来ちゃったんだよ!」
みんな、口々に愚痴りだす。
「落ち着いてくれ、みんな」
「落ち着いていられるかよ!なんでそんなに冷静でいられるんだよ!こんなの誘拐と一緒なんだぞ!」
「そりゃ、僕だって悔しいよ。あれだけ勉強して、最難関の私立に合格して……遊ぶ時間もテレビみる時間も寝る時間も削って、必死にやってたんだよ……やってたんだ……」
「あ、新川」
「でもなぁ!この世界に来てしまった以上やるしかないんだよ!この世界で努力して、また努力して前より楽しい日々を作るしかないんだよ!それを考えもしないで無理だとか言うなよ!」
「…………俺が悪かったよ。すまん」
「ごめん、僕も言いすぎた」
みんな押し黙っている。
「そろそろいいかい?賛否をとるよ?」
「まず、王様の命に賛成な人」
ここにいる全ての人が手を挙げた。
「わかった。この結果を王様に伝えに行く。いいね?」
みんなが首を縦に振る。
「では、解散。あとは自由にしてくれ」
それぞれ立ち上がり、用意されていた個室に入っていった。
美咲 「蓮夜くん、今何してるの………」
レンヤ 「ぎゃぁーー!」
※ルシアに塔から落とされています。




