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演技

「………はいカット!」


「「は?」」


「いい動画が、とれたわ」


小さな飛行カメラを回収する。


「なにこれ?ルシアちゃんはやったことあるの?」

「ないわよ。それで、レンヤ言いたいことは?」


死の予感。


「テヘペロ」


その後俺の悲鳴が響き渡り、宿屋の主人に滅茶苦茶怒られた。













「何か言うことがあるでしょ」

「ルシアのテヘッは許されて、俺のテヘペロが許されないのが納得いかない」

「舐めてるの?」


おっと、ガチの方ですか。俺のアメリカンジョークが伝わればこの雰囲気も和めさせれたのに。(どの辺がアメリカンかはよくわからんけど)


「ねえ、レンヤくん。なんであんなことをしたの?」

()()()()()を放っておくシーンを一度でいいからしてみたかったから」


映画とかであるじゃんこういうシーン。仲間の一人が見捨てようみたいな感じを出して、主人公が「俺一人でも助けに行く」みたいな。


「ねえ、じゃあレナの行き先は分かってるの?」

「最終地点はまだわからんが、ここから先の森に向ってるっぽい」

「なんで分かるのよ」

「じゃじゃーーん」


テレテレッテテーGPS~


「これをレナの服に着けた」


ほら、俺はニートじゃなかった!しっかりこういう役に立つものも空いてる時間につくってたんだよ!


「これでレナがどこにいるかは分かる。」

「す、すごいね」

「だろだろ!」

「すぐに調子に乗るんだから」


いいじゃんちょっとくらい。もしかして、ノアに焼きもちですか?


「てことでさっさと行ってレナを連れて帰るぞ」

「「うん!」」










「凄いな」


森の中にある城。


何かの結界が張ってあったのか、ある地点に入ったところから急に城が見えるようになった。


「ちょっと疲れたんだけど!」

「分かったよ、あの城の上に降りてくれ」

「大丈夫?ルシアちゃん」

「へ、平気よ」


俺達は魔法の絨毯の上にいる。まあ、俺の作った魔法の絨毯になる絨毯をルシアの魔法によって浮かせているだけなんだが。


「よし、GPSではこの真下だ。そこの窓を割ってかっこよく登場するぞ!」

「ノアの時も思ったけど、その演出いる?」

「いる!」


なんでそんなに呆れられるんだよ。いいじゃんかっこよかったら。もしかしたら俺に惚れてくれるかも知れないんだぞ?


「じゃあ、いくぞ!」

「「おー」」


棒読み過ぎだろ!



ガッシャーン!!


「そこまでだ、悪党ど…もってあれ?」

「誰もいないじゃない!そのGPS合ってるの!?」

「合ってるはずなんだが……故障か?」


なんでこんな時に!!


「ねえねえ、GPSって位置を示す機械なんだよね?だったら、レナちゃんがいるのはこの下なんじゃないかな?」


「「…………」」


「え?どうしたの?」


「ノア、お前は天才か?」

「考えもつかなかったわ」

「あ、ありがとう?」


俺は拳に雷を纏わせる。


「おりゃ!!!!」



床に全力で殴る。床は崩れ下の階に落ちる。そこにレナがいた。



「待たせたな、もう大丈夫だーーーーーああ!!!」


強く殴りすぎたのか、床がさらに壊れて俺はもう一階下に落ちてしまった。


(恥ずかし!!)


俺はジャンプして……届くわけないよな。

部屋をでて、すぐに階段をのぼる。


バタン!!


俺はドアを蹴り空ける。




空の部屋。


「…………………」


ゆっくりと閉める。


隣の部屋を蹴り空ける。


「おい、おめーら!!」


誰もいない。


いや、でもさっきの部屋だ。床に穴空いてるし。


「レンヤ早くきなさいよ!!!!」

「え?」


穴の下を覗くとルシアやノアが戦っていた。


「とう!」


「待たせて悪ッイテ!!」

「さっさと戦う!」

「レナは?」

「気を失ったみたい。今はノアのとこにいるわ」

「オーケー」


俺はすぐにノアのところに駆けつける。


「ノア!」

「レンヤくん、危ない!!」


ノアが叫んだ瞬間、嫌な予感がして、横に避ける。



「ほう、助言があったとはいえ、この攻撃を避けますか」


ヤバい!こいつはヤバい!オーラだけで死にそうなんだもん!こうなったらあの作戦を使うしかないじゃん!


俺はルシアとノアに目配せをする。


そして、


「「「あ!!あれはなんだ!!」」」

「「「ん?」」」







「す、すみません。逃げられました。」

「別にいいわよ、あいつは別にどうでも良かったし。それに、部下が死ぬのは意外と嫌だからね」

「我々は負けないかと」

「ギオンはそうかもね、でも、それ以外は分からないわ」


部下たちは首をかしげる。


「まず、みず使いの子。明らかに強かったわ。魔法構築も早く精密にされていたわ。それに、風使いの子は魔法構築をすれば、みずの子と同じくらい強いかもだわ。」


「あ、あの男のやつは…」

「…………雑魚よ」







「へっくし!」


なんか噂されているような……そんなマンガみたいなことはないか。


「もう、暗くなってきているし、テントでも張るか?」

「そうね、ここまではさすがにおってこないでしょ」


俺達はテントを張って飯を作る準備をする。(作るのは俺な)ルシア達は薪や魚を取りに行っている。


「………う、うん」

「お?起きたか」


「え?……そうか、私はまた、レンくんに助けられて……っ!べ、ベリアナは!?」

「ん?ああ、あの魔王のことか?逃げたから生きてるぞ」

「流石だね、レンくんは。魔王が逃げるほど強いなんて」

「なにいってんだよ。逃げたのは俺らの方だぞ。」

「ああ、そうだったんだ……」


火を焚く。


「………なんで出ていったんだ?」

「……………」

「別に理由はなんでもいいぞ」

「………私がいると迷惑がかかると思ったから」

「だろうな」


本当にこいつは馬鹿だ。


「俺が一度でも迷惑だって言ったか?」


レナは首をふる。


「でも、私がいると勇者とかに狙われるかも……」

「そんときは逃げればいいんだよ」

「戦うとは言わないんだね」

「逃げるが勝ちだからな」

「なにそれ」


レナは遠い目をする。


「ねえ、レンくん。レンくんはさ、私は怖いとは思わないの?」

「こんな美人な魔王を可愛いとは思っても怖いなんて思わないぞ」

「なんで、なんでそんなに、楽観的に考えられるの!みんなは私を見て怖いといって逃げたり、媚びをへつらったりするのよ!なんで、なんでそんなに………」


「俺さ、この世界の人間じゃないんだ」

「え………」

「ルシアっているだろ?あいつがさ、俺をこの世界に召喚させたんだ」

「そ、そんなの」

「嘘だと思うか?まあ、こればっかりは信じてもらうしかないけどな」


俺は話を続ける。


「ルシアはさ、なんとかの邪神の魂が宿ってるんだって。それで、みんなにいじめを受けていたって………」

「………そうだったんだ…」

「それを知ってレナはルシアを蔑むか?」


レナは首をふる。


「そうだろ?あと、ノアはなんとか王国の王女だったんだぞ。それを聞いて敬語になったりするか?」


レナはまた、首をふる。


「そんな感じに、俺はお前を畏怖の対象だとも思わないぞ」


「…………………」


長い沈黙。火のパチパチとした音だけが響いてくる。


「ねえ、」


レナが口を開く。


「私は……私はレンくんと一緒にいていいの?」

「ああ、当たり前だろ」

「ううっ、う、う」


レナは涙を流し始めた。

レナを抱き寄せる。


「うあーーん、うう、うあ、うう」

「大丈夫だ、これからも俺達がいるからさ。だからもうサヨウナラなんて言うなよ」

「う……う、うん。」

「よろしくな、レナ」


レナの頭を撫でてやる。滅茶苦茶強い魔王でも今ではすごく小さな女の子に感じた。























ルシア 「ねえ、レナにあんなに中二病って……


レンヤ 「言うな。ベッドでゴロゴロしたくなる」



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