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泥棒ー!

新キャラ登場です!

「あーーーーーーーー!」


ズドン!


「いててててて」


ルシアに吹き飛ばされた俺は路地裏のような場所に落ちた。


「え?空から?だ、大丈夫かな?」

「あ、だいじょうぶ、で、す………ってあっ!あん時俺にぶつかってきたひったくり犯!」


なんと、そこにいたのはさっき会った少女だった。


「えっと?ひったくり犯ではないんだけど…」

「お前のせいで、俺が吹き飛ばされたんだからな!」

「それ、私のせいかな?」

「うるせー!お前を捕まえて、たっぷり報酬を貰ってやるらな!」


そう言って俺はひったくり犯を捕まえて押さえ込む。

丁度、大通りの方に警官が見えたので呼ぶ。


「おーい、ひったくり犯をとらえたぞ!!」


「ん?何処からか声が聞こえるぞ」

「あそこだ!ん?あれは…お、おい、はやくいくぞ!」


警官二人が慌てて駆け寄ってくる。


「どうだ!報酬とかくれるか?こいつ賞金首だった、り、し…て…………?」


警官は縄を縛るのをなぜかひったくり犯ではなく、俺を縛る。


「いくぞ!」


そのまま警官は俺を連れていこうとする。


「は?いや、いやいやいや、ちょっと俺じゃなくてあっちじゃ「何をいってるんだ!はやく来い!」す、すみません?」


そしてなぜかひったくり犯は厚待遇にされている。


(なんかの幻術か?)


そう思ってしまうほど俺とあいつの立場が違う。おかしい、いやおかしい。





警官に連れられた俺は檻に閉じ込められた。


「「なんでこんなことに」」


ふと漏れた言葉が重なる。気が合うなーと思って声のした方を見ると


「ルシア!?」

「は!?レンヤ!なんであんた捕まってるのよ」


それはこっちも聞きたい。まあ、どうせ国の中で魔法を使ったとかなんとかだろう。


「こっちだって聞きてーよ!ひったくり犯捕まえたら、俺が逆に捕まるってどういうことなんだよ!」

「知らないわよ!だいたいレンヤはそうだとしても、私はなんでなのよ!?ただ、国の中で魔法使っただけなのよ!」


俺の予想は的中だな。


「さっきからうるさいぞ!そこのお前、取り調べ室に来い!」


「ん?俺?」




俺は椅子に座る。するとどんぶりがおかれる。


(なに!?この世界にもカツ丼文化があるのか!)


蓋をあけて、「まあ、たべろや」とかいってくれんのかな?


期待を胸に蓋を開ける。………親子丼。ちょっと違う!そこはなにそれ!?ていうものが入ってるとこだろ!なに、微妙に似てんだよ!


食べようとすると、「おい、なに俺のを食おうとしてんだ」言われた。俺のじゃないの!?


「じゃあ、っんも、取り調べ、ゴクン、するぞ」

「食べるかしゃべるかどっちかにしろよ」

「口の聞き方には気を付けろ!」


うるせーよ、だいたい取り調べ中に親子丼食うやつがどう考えてもおかしいだろ!


「………食べるかお話しするか、どちらかにしてください」


「もぐもぐ……もぐ……」


(食べんのかよ!)


「失礼します」


と、そこへ一人の少女が入ってきた。警官は慌てて立って敬礼していた。(そしてちゃっかり親子丼を隠す)誰?偉い人なの?よーく顔をみると


「あー!ひったくり犯!」

「こら!失礼だぞ!」

「お前ら騙されてんだよ!こいつは警官とジジイに追いかけられてたんだよ!」


「王女様に向かって失礼じゃぞ!控えよ!」


誰かの声で警官はすぐに跪く


ん?誰?あっ、あん時追いかけていたジジイじゃねーか。捕まえられてよかったな、王女を…王女、王女……


「は!?王女!?」

「だから失礼と「いいわよ爺」で、ですが」


俺は王女をひったくり犯と勘違いしていたのか。ヤヴァイ、俺処刑されちゃうじゃん!どうすればいい!?


俺はすーっと両膝をつき、


「申し訳ございませんでした!!」


華麗なる土下座をした。the Japanese "DOGEZA"これで無理だったらもうすることはない。



警官を退室させ王女はおれに話しかけてくれる。


「もう、いいですよ。勘違いしていたのは分かってましたから」

「そうか、それならよかった」

「良くないわボケー!」


いきなりジジイがステッキのような棒を振り回してくる。


「王女様に向かってなんという言葉遣いじゃ!」

「いいですのよ、爺。ユーモアがあって面白いではないですか」

「だってよじいさん」

「じいさんではないわー!わしは歴代からレザリー王家にお仕えするエリック家のエリック·ドルトンだわ!」


「………知らん」

「知らんてどういうことじゃ!まさか王女の名前もー「知らん」ま、まさか王女の名前まで知らんとは……」


「あなた名前は?」


なぜか落胆しているジジイを無視して、王女が聞いてくる。


「名前を名乗る時は自分からだろ」

「そうですわね、私はレザリー王国第一王女、レザリー·ノアですわ」

「そうか、俺は山宮蓮夜、よろしくな」


俺が握手をしようとすると横からステッキが向かってきた。


「貴様!何、王女様に向かってため口なのだ!身分をわきまえろ身分を!王女様もさすがにいけませんぞ!それ以上は陛下に言いつけますよ!」

「っ!そうですわね、私が今回ここに来たのは勘違いしていたあなたを許しにきただけ。今後このようなことがないようにという忠告だけです。」


うわーめんどくさ。やっぱ王女も大変なんだな。


「はいはい申し訳ござんせんでしたー。あ、そういえば、お願いがあるんだけど、俺の仲間が誤って国内で魔法を使っちゃって、できればそいつも出して欲しいんだけど……」


ん?スッゴくジジイに睨まれてるんだけど


「それくらいいいでしょう。爺、手配しておいて」

「……はっ」


ジジイは諦めたような顔をして返事をした。


そしてすぐにどこかへ行った。きっとルシアを解放してくれるのだろう。


「それでは、ごきげんよう」

「あ、そうだ」

「………まだ何か?」

「お前、その口調より砕けた感じのほうが可愛かったぞ」

「っ!…そ、そうかな、じゃなくて何をおっしゃってるんですか」


ノア王女は足早にでていった。




王女の命令で俺達は釈放された。日も暮れ、暗くなってきたので宿をとるこにした。


着いた宿は、1階が食事処で2、3、4階が泊まるところになっているようだ。


「宿泊したいんですけど」

「はい、何泊でょう?一部屋一泊1000ベニー、三十泊25000ベニーです」


「どうする?」

「お得だし、三十泊でいいんじゃない?」


「じゃあ二部屋「一部屋三十泊で」っおい!」

「なによ」

「なによ、じゃねーよ!一部屋だったら一緒の場所で泊まらなきゃならねんだぞ!」


「50000ベニー払ったら残り39000ベニーよ!晩御飯のこと考えたら残り35000ベニーよ!1カ月も生活できるの!?」


(クエストで高い報酬を貰うには、難易度の高いクエストをしなければならない。かといって簡単なクエストだと入国料で毎回10000ベニーとられると、割にあわない)


「………一部屋で」

「かしこまりました」


結局俺はルシアと二人で一部屋に泊まることになった


なんやかんや嬉し………そうでもないか。いつも二人で寝てたしな。



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