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「んー……」
僕は半分残っていた500ミリ紙パックの牛乳を飲み干す。
――ズズズズっ。
「お前はいつも牛乳だな」
「いいだろ、別に……」
別に背が低いことが気になって牛乳ばかりに飲んでる訳じゃ無いぞ。単純に好きだから飲んでるだけだ。ほんとだぞ。
「まあこの話題も、あれこれある都市伝説の一部としてすぐに消えるんだろうな」
「牛乳がか?」
「ちげーよ」
たしか真っ赤な部屋とかあったような気がしたから、真っ白な部屋ってところか。
いずれにせよ、夢の中まで拘束されるってのは嫌だね。僕は自由に生きたいんだ。フリーダム。
まあ、めっちゃ今学校に拘束されてるわけだけどさ。
「ナキリも、あんま気にし過ぎるなよ。いつも言うけど聞いてるこっちとしては夢の話みたいなもんだし。夢じゃなきゃお前が一番ファンタジーだし」
ファンタジーを物理で殴るファンタジー。これも言うなればフリーダム。
「そうか?」
「イエス」