バタートーストとコーヒーと私
朝、目覚めて気怠い頭の中で、今日もいつもと変わらない日常が始まるのかと考え始める。
起きたときは、大人の人はだいたいネガティブ気持ちになると思う。
何故?それはまだ寝ていたいから。
何故?それは今日も昨日と同じ一日が始まるから。
でも、そろそろ起きないといけない。
布団からでて、食パンを一枚トースターに入れて洗面台で歯を磨く。
それが終わったら、次はコーヒーを作くって朝の支度を始める。
ふいに チン♪ とトースターから音がなる。
食パンが焼けた音だ。
私はバターを冷蔵庫から出してトーストに塗る。
そして作っておいたコーヒーと一緒にバタートーストを食べる。
これが、朝の一連の私の儀式だ。
儀式が終わって、ふと気づいた。
今日は日曜日だと言う事に・・・
そう、私は昨日から終わらない日曜日を手に入れたのだ。
そう・・・今日から毎日が日曜日なんだ。
変わらないと思っていた日常は変化した。
何が起こるか分らない新しい一日を楽しもう。
何から始めればいいか分らないけど、それがとても楽しい。
バタートーストとコーヒーは胃の中に全て収まった。
バタートーストとコーヒーと私は一つになった。
カーテンの隙間から光が漏れた。
それを見て私は今日はいい朝だと思った。
窓に近づき外を見た、昨日までとは違う世界が広がっている。
「地獄が満員になったんだ」と言う言葉を思い出した。
もし夢だとしても、私はこの夢が覚めないでほしいと私は願った。