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第21話

お互いの幸せのためと、ケンジを思いとどまらせるケイコだが、ちょっとでも気がゆるむとケンジの気持ちに応じてしまいそうだ。


『私だって本当はね、恋を始めてもいいかなって思ったりもした。ツラい時に優しくされたいし、頑張った時は褒めて欲しい。ケンジくんになら本音で甘えることが出来て、女としてもちゃんと見てくれるんじゃないかって。でもね、私には子供達が一番大切で絶対に裏切れない。ケンジくんもきっとそうだよ。』 


ケイコの気持ちがケンジにも届きはじめる。


『じゃあ待ちますよ。ケイコさんが俺を信じて受け入れてくれるまで、それまで待ちますよ。』 


ケンジがグラスを一気に空ける。


『そんな出来ない約束なんてするもんじゃないよ。ちょっと冷静になって考えてみて。もし、10年後も同じ気持ちだったらその時はいいわよ(笑)。』


『もっと男を磨いて、また気持ちを伝えに来ますよ。何度でも。それまで変な男に騙されたりしたらダメですからね。』 


ケンジが微笑み、ケイコも笑みを浮かべる。


もうすぐ日付が変わり、クリスマスイブを迎える。


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