プロローグ
処女作です。
つたない文章ですが、更新し続けられるよう頑張ります。
学生のため、更新は不定期です。
あの子がいなくなって2年がたった。
美人で心優しくて、のんびりしているが、やるところはやる子。
私と相思相愛だった。
人の好意は信じられないのに、あの子だけは、好いていてくれていると信じられた。
そんな子が、私の前からいなくなった。
あの子が帰ってこなくなり2年。
私の心には、大きすぎる穴が開いたままだ。
家にいれば、あの子の存在を思い出す。
寝ていたら、腕の間にあの子がいる感触と幸福感を思い出す。
歩いていたら、私の足にすり寄ってくる感触を思い出す。
座っていたら、私の膝にあの子が乗っている感触と暖かさを思い出す。
ぼーとしていると、あの子の声を思いだす。
私はなかなか立ち直れないらしい。
毎日を、死んだような気分で生きていた。
16歳、寮生活という環境では、癒される心も癒されまい。
友達に心配かけぬよう態度を変えずに明るく元気に昼間はすごし、
夜は一人の部屋でぼろぼろ泣き、あの子に謝る
そんな生活を2年も送っていたら、心はどんどん壊れていくばかりだ。
だから、春休みに気分転換になるかと、一人旅に出てみた。
子供の一人旅、親は渋ったが許してくれた。
そこで私は、人生の転機に出会った。