世界を牛耳る獅子は、一人の青年を殺す
やっとタイトルの謎(?)が解明されます。
「ふん、なかなか鋭い奴もいるじゃないか」
男は呟いた。口元には不気味な微笑が張り付いている。
「お待たせいたしました。コーヒーでございます」
青年がコーヒーを運んできた。男はそれを一瞥し、視線を青年に向けた。
「遅い。頼んでから二分十三秒かかっている。二分以内と言った筈だ」
それを聞き、青年の顔が急激に青褪めた。
「も、申し訳御座いません! これ以後は気を付け――」
「そんな言葉は聞き飽きた」
男は親指と中指をこすり合わせ、パチンと音を鳴らした。すると、青年の胸が青白く光り、何かが融けだした。半透明のドロッとした液体が、青年の腹を伝う。
青年は血を吐いて倒れた。男はそれを見て微笑し、コーヒーを一口啜るとまた視線をモニターに戻した。
* * *
将治は、転移する直前に言いそびれた事を結局皆に伝えぬまま帰宅した。大した情報ではないので別に伝えなくても問題は無いのだが、精神的に後ろめたいような気がした。
将治の知った新たな情報とは、ヴァンが別名〈トラベルボール〉と呼ばれている事だった。
第二章《vs麒麟編》完結。
死亡:十人
加藤 健一
齊藤 正成
杉山 克義
遠山 英治
八島 悠二
石川 舞香
河本 詩穂
柴田 遥子
土肥 優里枝
御調 奈菜




