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とらべるぼーる  作者: 原雄一
第二章 破壊《こわ》す
21/74

世界を牛耳る獅子は、一人の青年を殺す

 やっとタイトルの謎(?)が解明されます。

「ふん、なかなか鋭い奴もいるじゃないか」


 男は呟いた。口元には不気味な微笑が張り付いている。


「お待たせいたしました。コーヒーでございます」


 青年がコーヒーを運んできた。男はそれを一瞥し、視線を青年に向けた。


「遅い。頼んでから二分十三秒かかっている。二分以内と言った筈だ」


 それを聞き、青年の顔が急激に青褪めた。


「も、申し訳御座いません! これ以後は気を付け――」


「そんな言葉は聞き飽きた」


 男は親指と中指をこすり合わせ、パチンと音を鳴らした。すると、青年の胸が青白く光り、何かが融けだした。半透明のドロッとした液体が、青年の腹を伝う。

 青年は血を吐いて倒れた。男はそれを見て微笑し、コーヒーを一口啜るとまた視線をモニターに戻した。


   * * *


 将治は、転移する直前に言いそびれた事を結局皆に伝えぬまま帰宅した。大した情報ではないので別に伝えなくても問題は無いのだが、精神的に後ろめたいような気がした。

 将治の知った新たな情報とは、ヴァンが別名〈トラベルボール〉と呼ばれている事だった。

 第二章《vs麒麟編》完結。


 死亡:十人

    加藤 健一

    齊藤 正成

    杉山 克義

    遠山 英治

    八島 悠二

    石川 舞香

    河本 詩穂

    柴田 遥子

    土肥 優里枝

    御調 奈菜

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