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『11月15日2巻発売!』願ってもない追放後からのスローライフ?  作者: シュガースプーン。
第二章落ちてきた二番弟子

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61話目標への一歩

あの出来事から、1週間がたった。

大須ダンジョンは調査の為に閉鎖され、立ち入り禁止になった。


そして、私が自分の足で歩ける様になって1週間になる。

私は今、黎人さんとレベッカさんと共に、東京にいた。

私は、2つの道から1つを選んだ。


歩ける様になったから、一般人としての人生を生きるか。

それとも、冒険者になるか。


私は、冒険者になる道を選んだ。


冒険者になるのは必然だったと思う。

身近に、冒険者と他の仕事を両立してる人がいて、世界で見ると、成功者には、冒険者を経験している人が多いと知ったから。


日本では、冒険者に関しての情報は意図的に隠され、逆に不祥事ばかりメディアで取り上げられる為、冒険者の地位はかなり低い。

それは、ステータスによって国民や経済の成長よりも、自分達よりも優秀な人が出てくる事を恐れ、自分達の保身に走った政治家達のせいだろう。


私にも、目標ができた。

黎人さんの言った通り、私はダンジョンと魔石のおかげで、自分の足で歩ける様になった。


黎人さんにその希望を与えて貰わなければ私は今こうして居ないだろう。

だから、今度は私が過去の私の様な人達に希望を与えられる様になりたい。

厳しい道のりだろうが、それが今の私の道のりだ。


その足がかりとして、私は、私の面倒を見てくれた黎人さんの様に強くなろうと思った。

お金を貯めて、同じ思いの人を集めて、そういう組織を作りたいと思う。


その為の一歩として、東京のGクラスダンジョンに冒険者になる為に必要な実績を作る為に魔石を取りに来た。


東京に来てすぐに姉弟子(あねでし)の火蓮さんと初めて会った。

黎人さんの家で、火蓮さんの料理でホームパーティーをした。

とても楽しい時間だった。

同い年の火蓮ちゃんとはすぐに仲良くなれた。

お互い、黎人さんの弟子なのだから、共通の話題で盛り上がった。


火蓮ちゃんが師匠と呼ぶのを羨ましく思ったけど、恥ずかしくて言えていない。


レベッカさんや火蓮さんと東京観光も満喫しつつ、魔石を集めて冒険者免許もちゃんと取得した。

黎人さんは東京に来れば色々とやる事も多いらしく、観光は女3人で姦しく楽しんだ。

施設にもお土産を買って、今日愛知へ帰る。


これからの為、私の目標の為にも学歴も必要だろう。

もう大学入試は間に合わないから来年になるだろうけど、高校は卒業しておかないと次のステップに進めない。


正直、学校に行くのはまだ怖い。でも、私にも目標ができたから。だから覚悟を決めた。


東京での楽しい思い出を胸に刻んで、火蓮ちゃんに挨拶をして新幹線へ乗り込む。


愛知へ着くまでの間、冒険者免許を取った時に貰った冒険者法に関してのテキストを読むことにする。


隣の席は、レベッカさんが駅弁を山積みにしており、相変わらずだなと口角が上がる。


その後、隣から漂う美味しそうな香りとたまに口元に差し出されるおかずのせいで、テキストに集中できなかったのは内緒だ。


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