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『11月15日2巻発売!』願ってもない追放後からのスローライフ?  作者: シュガースプーン。
第四章海を渡った五番弟子

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127話転機

その日、SNSではある一枚の画像を発端とした論争が行われる事となる。


まず、ネットに上がった一枚の写真は冒険者ギルドの前で浮浪者の様な男性を女性がビンタで張り飛ばしていた所だった。


「また冒険者がやらかした。一般人に暴力!」


そう書かれた画像はすぐさま拡散されていく事になる。

しかしいつもの反応と違ったのはあるインフルエンサーの返信から起こった。


「私この場所に居たけどこの浮浪者が俺の物になれとか言って掴みかかったのを自衛しただけだったよ?それにこの人達冒険者じゃなかったみたいだし」


その返信には同じく現場を見ていた人達の同意が相次いだ。

そして、冒険者じゃなくてもこうやって冒険者にされて襲われても反撃しちゃダメならもう冒険者になって自衛の力をつけた方が良くない?

と言う意見まで出始めた。


そこで、また物議を醸す映像とその映像に関してのネット記事が投稿された。


その映像とは岡山で起こったデモの映像で、プラカードを持って冒険者を挑発する映像や、金髪の少女に石が投げられ、それをことごとく男が防ぐ映像だった。


「これは、岡山で行われたデモの映像である。

ここで石を投げられている少女はイギリス王室エヴァンジェリン第三王女である。

記者はこの現場を見て、エヴァンジェリン王女にインタビューを試みた。

質問を試みたのはイギリスの王女に石を投げると言う行為は国際問題になるのではないかと言う不安があった為だ。

エヴァンジェリン王女は快く答えてくださった。

自分は今、身分を隠し、一般人として日本の素晴らしい冒険者の元に修行に来ている。私の事をイギリス王女と知って攻撃した訳ではないだろうし、私は無傷ですので問題にする気は無い。

との事だ。


知らなかったとはいえ、冒険者だからと石を投げたデモ隊と無傷だからと許した冒険者で有らせられるエヴァンジェリン王女。

そして、冒険者に挑発を繰り返すデモ隊と手を出さずに黙って去る冒険者。

どちらの方が犯罪者予備軍に見えるだろうか?

デモのニュースは連日流れているが、そのデモ隊に対して冒険者が暴力を振るったと言う話は聞かない。

世界では、冒険者は名誉ある職業とされている。

本当に、冒険者は排除の対象なのだろうか?

このまま日本が世界の輪から外れていくのを見ているだけでいいのだろうか?

賛否は有るだろうが考えなければと記者は思う」


この記事はSNSだけではなくテレビでも取り上げられ、ワイドショーなどで色々なコメンテーターが話題とした。


エヴァの意見が意外だと言う人も居るかとおもうが、エヴァは黎人の祖国である日本との敵対を選ばなかったと言うだけである。


その昔、身分を隠して不法侵入した挙句、警備に暴行を働き、満足した所で自分の身分をあかして不法侵入した邸宅の主人に頭を下げさせ罪に問い、さも良い事をしたかの様に高笑いで終わるという話が人気があったそうだ。


まあこれは明らかに捻くれた見方をした場合だが、身分が高い者が身分を隠している以上、身分を隠した状態で何かをされても法に触れない限り大事にするべきではないと思っている。

それが嫌なら初めから身分を明かして護衛を揃え、事が起こらない様にすべきである。


今回の件はあくまでデモ隊が傷害罪などで逮捕されるべきで、国家間の問題にすべきではないと考えたまでだ。

勿論、入国時に身分を明かしている場合は言わずもがなであるが。


なにはともあれ。


今回テレビ局が動き、冒険者に肯定的な意見が多いのには理由があった。

SNSは個人の意見が自由に発信できるのに対し、テレビはスポンサーの意見に左右される所がある。では、そのスポンサーに冒険者が関わる企業はどれだけあるのだろうか?


そして、テレビで冒険者に対して肯定的な意見が流れた事で、今まで炎上を恐れて肯定的な意見をSNSで言う事を控えていた人はどう動くだろうか?


今までどっちつかずな反応を見せていた日和見な人々はその反応を見てどう思うだろうか?



では、今回冒険者排除をマニフェストに掲げる政党が見事勝利し政権交代を果しているが、勿論冒険者も投票権をもっている。

そして冒険者地位向上派の政治家は今回あまり当選していない。


さて、今回の投票率はどのくらいだったのだろうか?


裏でなにかが起こっている事を一般人は気づいていない。

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― 新着の感想 ―
デモ隊に関しては石投げの時点で傷害罪だし他国の王族相手だから実質テロリストなので予備軍ではなく普通に犯罪者では?
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