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104話修正開始

これは、黎人が楓や翠と出会った頃まで遡る。


最近の世界ギルド日本支部は大忙しだ。


加藤播はこれまで起こった《《日本支部》》ギルドの不祥事を確認し直し、結果、日本支部の上層部は公務員らしからぬ程の仕事をこなしていた。


そもそも、今回の不祥事はなぜ起こったのか。

これは、それぞれの認識の差から来ているに他ならない。


これは、実際今まで問題視されずに来たのも不思議であるが、長い時間の中でできた小さなズレが招いた事態でもある。


そのズレの正体とは、日本のギルドとまとめて考えてしまった事である。


そしてその日本のギルドという括りで冒険者の免許取り消しができてしまった事で、ギルドが混乱してしまったと言うだけである。


本来、ゼロの免許取り消しが不正であった。ブラックリスト入りが不適切であったと分かった時点で、実行犯である職員の名前を出すにしろ出さないにしろ、問題のある行動だったと世間に公表するべきであった。


本来、それをするのが日本支部の役割なのだから。


日本支部サブマスターの神崎が日本の為に動いた事にも問題があった。

神崎は日本の為に不祥事を隠して上手く立ち回れる様に計らった。

今回は階級進化と言うエラーが起こってしまった為にまずい事になっているが、そうしなければ日本の立場は今よりもっとまずい事になっていたに《《違いない》》と、そう考えていた。


しかし、この認識がまず間違いである。


まず、神崎の所属は日本《《支部》》。そう、支部なのである。

所属は世界ギルドであり、日本のギルドを取りまとめる日本のギルドでは無く、日本のギルドを監視する世界ギルドの所属なのである。


世界ギルドの各国にある支部は本来、各国に置かれているギルドが不正をしていないか監視する役割もある。

Sクラスダンジョンや一部のAクラスダンジョンを管理するのは、そのダンジョンを国が管理してしまうのは危険だと判断し、国を超えた枠組みで管理する為である。

なので世界ギルド所属の職員には国の枠を超えた権限が冒険者法によって一部ではあるが与えられている。


なので、世界ギルド所属の。ましてや、サブマスターである神崎が日本の事を考えて行動する事がまず問題だったのである。


それが発覚した為、神崎は現在降格処分の後、ドイツから来た指導員が付いてやり直している。


後任のサブマスターはイギリスから招き、ギルドマスターの補佐をしながら日本支部の意識改革の為の指導をしている。

他の世界ギルド支部から何人かやって来て、そのサブマスターの下で日本支部の改革に取り組んでいる。


何処から指導が入っているかといえば、本来冒険者の登録、引退は本人の意思があれば自由であり、原則引き止める様な事はしない。

と言った所からである。


日本の冒険者が少ないのは日本の政策の結果であり、その責任を冒険者が負う事はない。

続けると言う事はそれだけ命のリスクがある事なのだから。


ハイリスクハイリターンな仕事である。


それを各国が無理強いしたり、不当に扱えば世界ギルドが指導に入るのだ。


つまり、日本支部は日本に寄りすぎて機能していなかった事になる。


だからこそ冒険者に寄り添う為に世界ギルドは元高ランク冒険者しか所属できないのだが…。


すぎた事は仕方がない。

世界ギルド日本支部の改革は日々進んでいく。



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