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第2章、キャラクターコメンタリー的なもの その参

紅莉「起業したいわー、起業してドル箱コンテンツを作って残りの人生を楽して生きたいわー」

ななみ「また唐突ね。まずワタシがここに呼ばれた理由くらい読者のみなさんに説明したらどうなの?」

紅莉「次回からは第3章の予定ですが、まぁ今回もあまり調子は良くないですね」

ななみ「そうね、良くないわね。それで?自己憐憫でも続けるの?」

紅莉「そうじゃなくてさぁ……もっとこうね?人気が出るのかと」

ななみ「絵をつけたら良いんじゃない?ラノベの人気は絵で決まるってよく言うし」

紅莉「いや、言うけどさ……」

ななみ「可愛いヒロインが可愛らしいことをやってれば受けるのよ。とりあえず萌えキャラ出しとけば良いの。硬派なものは作者の技術不足なんだから適当に挿絵つけてればいいわけ」

紅莉「でも、ウチの作者の画力なんてほぼ0だよ。オリジナルで萌えキャラを書くようなスキルなんてないよ」


ななみ「バカね、スキルがないならスキルがある人間を雇えば良いのよ」

紅莉「他力本願!?」

ななみ「違うわ、ワークシェアリングと言う奴よ。自分に出来ない事は他人にやってもらう」

紅莉「やっぱり他力本願じゃないの!?それたぶんワークシェアリングじゃないよ!?」

ななみ「細かいことは気にしない」

紅莉「気にした方がいいよ!!」


ななみ「金の力と言うのは偉大な物なの。世の企画担当のお偉いさんが下っ端をこき使ってアホみたいなものを作ったりしてるじゃない?すでに世に浸透している商品やお店だからって選挙運動のアナウンスみたいなインパクトだけで何を伝えたいのか分からない広告とか沢山あるし。最近のCMのつまらなさは異常だと思うわ。特に大手食品会社と大手電話会社のやつ」

紅莉「若者がテレビから離れていく理由の1つだよね。番組も面白くない、CMも面白くない、ならテレビなんて見る価値ないもん」


ななみ「そうそう、ドラマもアニメもその他も全部ネットで十分と思うけど、まだ回線速度とか公序良俗とか問題は山ほどあるし」

紅莉「テレビも散々だと思いますけどね。BPOが騒いでるもん」

ななみ「情報統制ってのは良いのか悪いのか分からないと思うけど?バカに中途半端な知識を与えると必要以上に調子に乗り出すもの。バカが言う『皆やってることだよ!!』とか」

紅莉「皆やってることって言うのは思考停止な感じでそこに自由意志が介在しない気がして私も嫌いだけど」

ななみ「日本人は他人と同調する事で安心感を抱く民族だから仕方ないの。武士だって生き恥を晒したくないから切腹なんてして自害したり」

紅莉「なるほどねぇー、……何の話?」


ななみ「紅莉がドル箱を作りたいって話?」

紅莉「あぁそうそう。

   ななみさん、ドル箱ですよ、ドル箱!」

ななみ「そんな某人気アイドルのフレーズを使われてもね。それで?どういうわけでそんなことを思いついたの?」

紅莉「f○teって今熱いじゃん?」

ななみ「そうね、ずいぶん昔に原作ゲームが出たのに未だに熱が冷めてないのは凄いと思うわ」

紅莉「あんな風になりたい!」

ななみ「はぁ……アンタってホントバカ」

紅莉「嘆かれた!?」

ななみ「身の程を知りなさい」

紅莉「一喝された!?」


ななみ「あれは特別、あれはそれだけの実力があるからこそあの位置を保っていられるのよ。原作ゲームはもちろん、過去編も大ヒット、RPGも大ヒット、その他いろいろも人気が出てる。そんな多才な作品だからこそなの。ひ○らし級ですら今では全くと言って良いほど忘れられているわ、新作が出たのにね。さて、紅莉。これだけのことからでも十分理由は明白だと思うけど?」

紅莉「……そ、そりゃ自惚れと言いますか、おこがましいことでしょうけども……」

ななみ「確かにビジュアルノベルがラノベの究極系と言っても過言ではないでしょうね。挿絵に当るスチルは当然カラー、BGMもあるし、ボイスだってある作品はある。だけど逆に言えばそれだけ製作過程の仕事が増えていることってなるけど」

紅莉「はい、ムリですね♪」


ななみ「安定して切り替わり早い。でも今じゃ完全にラノベに圧倒されてるからビジュアルノベルってので人気を出すのは非常に難しいでしょうね」

紅莉「あれはなんでかな?昔はオタク文化と言ったらギャルゲーみたいな感じだったし?」

ななみ「純粋に媒体の問題じゃない?中高生だとPC持ってない人とか多いし、スマホが普及しても2種類のOSがあるしね。ラノベなら一冊500円強だけど同人ゲームは3000円くらいはするみたいだし、同人だから再販する可能性もないとか?あとはゲーム性かしらね?」


紅莉「ゲーム性?」

ななみ「ビジュアルノベルってのがどんなのを指すのかについては略すけど、ただ左クリックしたり○ボタンを押したりするだけだったりAutoのままアニメのように観賞したりで『遊戯ゲーム』ではなくなったからじゃない?あくまで個人の見解だけれど」

紅莉「そういう理由かぁ……今じゃエロゲ出身のラノベ作家とか脚本家とかいるもんね」

ななみ「エロゲで評価された人がラノベとかに来ちゃったから衰退したってのもあるかもね。良いシナリオライターが欠如しちゃったら良いシナリオが生まれるわけもない。それにラノベも当れば大きいらしいしそっちに移る人が多くてもおかしくはないわね」

紅莉「大きいって何が?」

ななみ「そりゃ金でしょ。印税はもちろん、原稿料に著作権関連の使用料とか。だから言ったじゃない、金の力は偉大だって」


紅莉「引き抜きか!?」

ななみ「端的に言えばそういうことね。別にラノベ作家としてお金を稼いでいる人だって特別なこだわりがあるからラノベを書いているんじゃなくて、ラノベ作家としての仕事があるからで、ゲームやアニメにも興味あるでしょう」

紅莉「クリエイターにとって媒体なんてそんなものなんだろうね。だってマンガ家や音楽家がラノベ描いたり、ラノベ作家がアニメの脚本描いたりマンガの原作担当したりしてるもんね」

ななみ「冷静になるとカオスね。餅は餅屋と言う言葉を知らないのかしら?」

紅莉「ネームバリューで宣伝できればって偉い人が依頼オファーしてるんじゃない?」

ななみ「嘆かわしいわ。実力のある人間がラノベ業界にいたから今の業界はここまでのものになったのに……。このままトレンドに従った打算的な作品ばかりなら、きっと実力派ラノベ作家の存在なんて無価値だわ」


紅莉「はぁ……えっと、つまりななちゃんはどのような考えを?」

ななみ「世間的に評価されている作家にはトレンドを無視したような作品を作るようにして欲しいってわけ。編集は作家の暴走を止める歯止めの役割だと思うの。断じて自分が出来ない事を作家にしてもらうために酷使することが役割ではないと言う事」

紅莉「でもまぁ、受けを狙うことってのは必要なんじゃない?」


ななみ「そうじゃないわ、その『受け狙い』がいったい何処の層に対しての受け狙いなのか分からないと言っているの。一言で『ラノベ』と言っても多種多様なものを指すのに、『ラノベ』と言うのがまるである種の物語のようになってしまっているのがダメなの。確約されたハッピーエンドの軌跡を描いているだけでハラハラドキドキしない退屈な展開なんて私は嫌よ」

紅莉「気持ちは分かるけど、よく言うじゃん?『誰も創らなかったような物語は誰も創れなかったんじゃない、あえて創らなかったんだ。can'tではなくwon't』だって」

ななみ「その結果、無双だのニートだのオタクだのと見飽きたフレーバーばかりになってしまったと?」


紅莉「い、いやぁ……まぁ……」

ななみ「主人公にとって都合の良い物語なんて麻薬じゃない?『ただしイケメンに限る』と言ったように主人公だから許されるみたいな物語を書くような作家なんて幼稚園からやり直した方が良いわ。チートを使った転生?努力をしない人間に価値が無いことにどうして気づかないのかしら?」

紅莉「ゆとり世代は報われない努力をするほど根気強くないんだよ」

ななみ「運動部が聞いたら発狂しそうね。甲子園を目指している野球部ってのは3000校以上。なのに甲子園へのチケットはたったの50校程度。倍率から考えれば60分の1。お遊びでやってる野球部が居るとは言え確率的にはかなり低い。それなのに勉強をないがしろにしてまで部活動に勤しんでる高校球児はたくさん居る。努力が実らないと割り切るのは、努力ができない人間でしょ?」



紅莉「で、でも普通は勝ちたいじゃん?私ならそうするよ?」

ななみ「紅莉を普通だとは思ってないわ。そもそもスポーツマンシップって分かってる?」

紅莉「え?…………」

ななみ「言葉に詰まるくらいの認識なのね」

紅莉「ごめん、ルール無用のデスマッチとかの方が好きです」

ななみ「知ってるわ。でも、紅莉だってゲームで高得点を叩き出すために努力するでしょ?」

紅莉「そりゃするよ。隠し要素を解放するために必死になるからこそ達成感を味わえるじゃん?」

ななみ「チートを使って隠し要素を解放してもその達成感は感じないでしょ?そういうこと」

紅莉「おぉ!なるほど!!」


ななみ「そう。つまり、達成感って言うのは努力したことで手に入るの。超えるべき壁が大きければ大きいほど快感は大きい。なのに、達成感ではなく爽快感を重視している。辛く苦しい世間からの逃避なのかしらね?今のラノベが新規層を開拓せず、古参からも見限られるようになって着てるのはマンネリだからでしょうね。オタクなんて旬のアニメのヒロインにはどっぷりなのに飽きたら捨てるような人種だし」


紅莉「今は『ヘスティアの紐』が人気だしね」

ななみ「……それ、名前使って良いの?」

紅莉「良いんじゃない?ヘスティア自身はギリシャ神話の女神らしいから、アテネとかヘラとかその辺りと扱いは同じでしょ?神話って作者没後50年は経っているに違いないから著作権が発生することは無いはず」


ななみ「けほん、そういうことにしておきましょ。『ヘスティアの紐』問題で言われているのは、ヒロインが可愛いだけで、内容については全く褒められていないと言う事よ」

紅莉「あれの原作ファンの人と話す機会があったんだけど、あのアニメは原作の見所を分かっていないとか何とか。バトル描写が燃えるらしいよ?」

ななみ「はい、いただきました。描写が燃える発言。正直、聞き飽きました」

紅莉「え?なにが?どこに問題があったの?」


ななみ「最近評価対象になってきているのがくだりや展開ではなく『描写』なのね。『約束されたハッピーエンドまでの過程』をストレスなく魅せる事が最近は重視されているように感じるわ。作者が読んだ某ラノベもクライマックスなのに欠伸をしながら読んでカタルシスも何もない平坦な物語だったからよく分かる。だから最近の物語は確定勝利、物語の展開が予測できても何の問題もないわけ。多分、ラノベでミステリーなんかがないのはそのせいかも」


紅莉「ラノベにミステリーがないのは勉強不足な気もするけど……言われてみれば『やっべぇ!続きが気になる!!』って物語はめっきり減った気がする」

ななみ「でしょ?そんなわけでウチのメインヒロインの月宮紅莉はモンスターに腹部を刺されたり、ライバルキャラにボッコボコにされたりします」

紅莉「あ、あれれー?なんか私の扱いが雑な理由が垣間見た気がするなぁ……」



ななみ「さて、次回からは第3章が始まります。実はこの第3章がこの作品の盛り上がりだと思うのでここまで読んでから判断してもらいたい物です」

紅莉「今だってアニメは3話が継続か切るかの境界って言われてるし」

ななみ「きっと1章の3話で切られてるわよ」

紅莉「うぎゃー!!?」

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