第2章、キャラクターコメンタリー的なもの その弐
シルヴィア「それで?前回、椎名蒼子が暴走したにも関らずまだ続けるのか?この尺稼ぎ。そもそもこれって作者の考えがダイレクトに反映されてるからそんなに書くことないんだが?」
紅莉「そんな裏事情は言うな!!だったらマトモに作品について語ったらどうだ!!」
シルヴィア「それもそうだな。今回は私の出番が7割、とはいかなかったが5割は言っただろうから。やはり、この作品の真の主人公は私、シルヴィア・リリィ・アルジェントなのだ、キリッ」
紅莉「キリッ、じゃない!!」
シルヴィア「じゃあ……ドヤァ」
紅莉「擬音の問題じゃない!!」
シルヴィア「なら何が問題なのだ?」
紅莉「アンタが主人公の点だよ!そこまで説明しないと分からないのかよ!!」
シルヴィア「私が真の主人公であることは第1章も確認してもらった通りだが?信じたくないなら、この『最終回までの予定表』を見てみるか?ほら、こうなって、こうなって、こうなるんだ」
紅莉「はぁ……ふむふむ……え!?ここでこうなるの!?」
シルヴィア「理解したか?」
紅莉「でも、これ4章以降ってだけで最終章まではまだ白紙じゃん?作成途中じゃん?」
シルヴィア「これから考えるのだろ。これから」
紅莉「なんかダメな感じがする……」
シルヴィア「貴様が何と思おうと私ことシルヴィア・リリィ・アルジェントが真の主人公である事には変わりない」
紅莉「だから!第2章で掘り下げて書かれたからって主人公って訳じゃない!!」
シルヴィア「そうは言っても、『ゆる○り』の主人公だって赤髪お団子だったらしいけど、実質の主役は金髪リボンじゃないか?」
紅莉「あ、あれは特別だから……作中でそれがネタにされてるから」
シルヴィア「なんだ?ネタにすれば良いのか?」
紅莉「ないから!良くないから!!」
シルヴィア「なら、あれはどうだ?『じょし○く』の主人公は作者曰く黄色の人らしいが、誰がどう見ても主役は赤い人だろ?」
紅莉「あ、あれは……あれは……そう!狂言回し!狂言回しだよ!!」
シルヴィア「ものは言い様だな」
紅莉「だいたい、なんで例に挙がるのがマンガばかりなんだ!この作品は小説なんだからラノベで例を出せよ!出せないなら引っ込め!」
シルヴィア「しかし、ライトノベルの主役が女子である物語の時点でかなり珍しいと思うが?」
紅莉「そこからかっ!?」
シルヴィア「勉強不足かもしれないが『キ○の旅』と『人類は○○しました』くらいしか知らないな」
紅莉「あ~、いやまぁ……確かに有名所はその辺くらいだけど……」
シルヴィア「美少女動物園と揶揄される物語でも、ライトノベルの場合はほぼ確実に男主人公を中心としたハーレム系であるからな。あれはどういう理由なのだろうか?」
紅莉「……聞くな、私に聞くな……なんとなく理由は分かるけど言いたくない」
シルヴィア「なぜバカの一つ覚えのようにハーレムばかりなのだろうか?もしくはボーイミーツガール的な物語ばかり。男なんて要らない、と言う昨今の需要を完全に無視したラブコメオンリーのような風潮。ふぅ、やれやれだ」
紅莉「じゅ、需要はあるんだよ。売れてる作品だって一杯あるし」
シルヴィア「それは思考停止で購入している層が居るのではないか?アルコール中毒のように買いあさるような層が居るのではないか?」
紅莉「も、もう止めようか……この話は」
シルヴィア「最近は似たり寄ったりが多くて飽食になる、と言うより個人が嫌いなモノでも多くなってくることがダメなんだろうな。自分で言うのもなんだが、アルコール中毒と言う表現は的確ではないだろうか?アルコール飲料、つまり酒は全人類が好いていると言う錯覚をしているバカが『飲みニケーション』などと言う下戸の存在を無視した文化を生み出したのだろう。この『酒』を『最近の流行』に置き換えると今の業界の作風に当てはまるのではないか?いつの間に魔法少女モノには残虐な死が付き物と言う風潮になったのか、と思い返せば必ずあの超人気作の影響だろうて」
紅莉「あれはあのお方だからあんな名作になれたのであって、他の有象無象じゃ二番煎じでしかないからねぇ」
シルヴィア「10年くらい前は『オタクとは、人間の負組』と言う風に描かれて、ネトゲで最強だとしても現実ではスクールカーストでは最下層の扱いを受け、恋愛関係にも発展しないようなモブキャラに毛が生えた存在。一言で例えれば道化。ネットでは『オタクは三次元(現実)の女を性的対象に見ていない』と言う意見をたまに見かけるが、オタクとは元来そういうものだったのだろう。今のマンガやラノベ等では、オタクとは恥じる趣味ではなく、むしろ胸を張って良い趣味のようになってしまっている。究極的な話、オタク万歳のような風潮を業界そのものが放ち洗脳される。これじゃあサブカルが好きなのかオタクが好きなのか分からないな」
紅莉「それは本編でも言った」
シルヴィア「あぁ、本編で言った事は言ってはいけないのか……フリートークと言うわけではないのか」
紅莉「いくら尺稼ぎと言っても同じことを何回も言ってもしょうがないから」
シルヴィア「ふむ、ならば本編では決して取り上げないであろう事案について話し合えばいいのだな?」
紅莉「いや、そういう趣旨じゃないんだけど……」
シルヴィア「だが、いざ考えると大変だな。今後ネタとして使えないと言うことなのだから。となると……ちょっと待て、2章の13話でどんなことをしたか確認するから……ふむふむなるほど」
紅莉「で?何について話し合おうと思ったんだ?」
シルヴィア「……そもそもオタクとはなんだ?」
紅莉「そこから!?」
シルヴィア「アニメやゲームに没頭しているキモイ奴等と言う認識であっているのか?」
紅莉「それなりに合ってるとは思うけど、末期オタと自称している人気漫画家にだって奥さんとかは居るし」
シルヴィア「そうは言っても、その奥さんは金目当てだろ?」
紅莉「いい加減にしろよ!!問題発言ってレベルじゃねぇよ!!」
シルヴィア「そうか?金の切れ目が縁の切れ目と言う言葉もあるではないか?」
紅莉「あるけども……」
シルヴィア「玉の輿狙いの女だって居るんだ。旦那が知らないうちに夜な夜な……おっと、ここから先は自重しておこう」
紅莉「自重しろ自重しろ、永遠に自重しろ」
シルヴィア「ところでだが、ネットの大手掲示板でのスレッドや某動画サイトでの字幕ネタ、タイムラインに特化した某SNSネタを見るとよく思うことがある」
紅莉「本当にところですぎる……」
シルヴィア「そこに三次元の人間の意思が介在するものを自称人間嫌いが嫌うのはおかしいと思うのだ」
紅莉「最近はそういうの増えたよね。まぁ、昔は存在しなかったから最近の作品から登場したとのは不自然じゃないし」
シルヴィア「スマートフォン等の普及でネット文化も浸透したと言うのは分かるが、そのネット文化そのものを肯定するのはどうなのだろうな。むしろ価値観の押し付けだろう。偉い人も言っていたではないか『お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな』と。つまり、どんなに正論のように聞こえても、それは絶対的な正しさではないと」
紅莉「それはネットは悪だと?」
シルヴィア「そこまで言ってはいない。私が言いたいのはインターネットが悪等と言う次元ではない、そもそもインターネットとはメディアの1つのようなものであり、不特定多数の人間が同時に存在している。しからば、自分が嫌いな類の人間も存在していると言う事になる。ならば、ネット文化全てを肯定すると言う事は自分が嫌いな類の人間の存在も肯定することになるのではないか?ネットのコミュニティとは一つなのか複数なのか、その解釈で意味合いが変わる。特定の人間の周りには似たような価値観が集まる。それによって自分の価値観が絶対的に正しいと錯覚してしまう。洗脳に近い現象だ」
紅莉「そうかもしれないけど……それで?何が言いたい?」
シルヴィア「愚民共は自分達の価値観が正しいと信じて疑わない。自分自身を肯定してもらうのは心地いいだろうが、ここまで来ると自己崇拝ではないか?」
紅莉「自己崇拝って、そんなナルシストばかりじゃないだろさ」
シルヴィア「ヤツラは無意識なのだ、無意識に自己を肯定し、無意識に自己を崇拝している。自分で自分を慰めているわけだな」
紅莉「自分で自分を慰めるってとりようによっては……ぐへへ~」
シルヴィア「貴様はそんな発想ばかりだな」
紅莉「てへ☆」




