表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見えない家事、見えない私  作者: 櫻木サヱ
独りになれないジレンマ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/28

孤独の圧力

夕方、家に帰ると、今日もまたリビングは散らかり放題。

子どもは遊びに夢中で、悠介はソファでスマホをいじる。

その光景を見るだけで、胸の奥に重い圧力がのしかかる。


「疲れた」と言いたくても、言えない。

言えばまた「俺だって仕事で疲れてる」と返されるだけだ。

それは無意識の盾であり、私の孤独と疲労をさらに深める。

家族がいるはずなのに、心は孤独で満たされない。


夕飯の支度を始めると、体の疲れが一気に押し寄せる。

手は震え、肩は重く、心もまた鉛のように重い。

悠介は何も言わず、ただテレビの音量を上げる。

無関心であることが、私にとっては精神的な圧力そのものだった。


子どもが「ママ見て!」と声をかける。

愛おしい存在なのに、その瞬間さえも疲労を増幅させる。

笑顔で応じながら、心の奥では小さな怒りと悲しみが渦巻く。

誰もこの孤独を理解してくれない。

誰も、私の努力を見ようとしない。


夜、子どもが寝て、家の中が静かになる。

でも孤独はさらに濃くなるだけだった。

悠介の存在感、無自覚な圧力、そして逃げ場のない責任感。

それらが、美沙の心を押しつぶす。


「もう……限界かも」

小さくつぶやいた声に、涙はまだ流れない。

でも、胸の奥にずっしりとした重みが残る。

孤独と疲労、無理解と無関心。

それが、今日一日を通して、私にかけられた圧力だった。


それでも、美沙は動き続ける。

家族のために、誰も気づかなくても、自分の心を押し殺して。

孤独の圧力がどれほど重くても、明日もまた、この日常をこなさなければならないのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ