表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/50

9話

朝は何故かこの時間に目覚める

携帯のアラームが鳴り始める、すぐ止める

アクビと伸びをして、ベットから降りる

立ってからもう一度伸びをする

洗面所とトイレに行く為に洗顔と歯ブラシ、タオルを持って部屋を出る

廊下を歩いてると窓が並んでいて、外の景色がよく見える所で立ち止まってぼーっとしてしまう、蝉の声で我に返ってトイレと洗顔、歯磨きを終えて部屋に戻る

少し柔軟をして、今日の予定を思い出す

ここから歩いて30分くらいの所の駅で10時に待ち合わせ、学生であれば無料のバスもあるけど、ここの学生ではないので歩いて行く事にする

そこから1駅で目的地の店に行ける

昨日、保健室から寮に帰る時に明日の予定を話すと皆ついて来るって言っていた、んで終わったら次の予定の時間まで遊ぼうと言われた

夜は兄姉達と一緒にご飯で買った物を渡す予定

明日は午前中にお母さんが迎えに来る



駅に着いたシンは周りを見渡す

駅の西側出口、噴水と変な像がある所と携帯の画面には表示されていて、天井にぶら下がった西側出口の矢印がついた案内板通りに進んでいく

(たぶんこれだと思うけど、言うほど変かなぁ)

噴水があり、水が出る所に像がある、おそらく時間が来ると水が象からも出る仕組みなんだろう、携帯で時間を確認すると9時半を過ぎた所で、9時過ぎに寮を出たので時間通りだ

「都会なんだなぁ」

駅前に総合デパートとなんか色々入ってるビル、ちょっと離れるけどデカい公園と神社

上を見上げるとヘリが飛んでいる

噴水の周りを歩きながら、日陰になっている所があり、そこで携帯を取り出すと

「「シン、おはよう」」

声のする方向には赤髪の子と白髪の子がいた

「はよー」

2人はシンの前まで来てジッとシンを見つめる

「‥‥エル」赤髪の子エルの方を見ながら

「ヒル‥何?」 白髪の子ヒルの方を見て

「「えっへへ」」

「だから何よ」

後ろに気配を感じ、振り返る前に抱きしめられる

「シン、おはよう」

「はよー」

黒髪の子はシンを後ろからキュッと抱きしめて

上から見て来る、シンは半眼で見上げながら

「ルカ、暑いんだけど」

「わかった」

ルカはシンから離れてエルとヒルに近づくとおはようと言い合いイエーとタッチしている

「何、この流れは」

西側出口の方から銀髪の子とギャル風の子が出て来るのが見えたのでそっちの方を向くと後ろからスルッと抱きつかれる

「シン、おはよう」

「ポー、暑い」

ショート金髪の子ポーは

「もうちょい」

すぐに前からドドンっと抱きつかれて

「だからウイ」銀髪の子ウイを見て

「カヤも離れて」ギャル風の子カヤを押して

「「「なんで?」」」

抱きついている3人に加えてルカも手を伸ばしてシンの頭を撫でて来る

「だから!暑いってんでしょうが!」

キッ!と叫ぶと4人はシンから離れて、笑いながらイエーっとハイタッチをしている

「ここまで遠かった?」

ヒルはシンに尋ねる、その横でエルは少し驚いていた

「そこそこかなぁ、30分くらい歩いたから、くっつかれんのは暑い!わかってんの?そこらへんのヤツ!」

半眼で4人を見ながらシンは

「そっちはどうだったの?」

「バス使ったから」

ヒルはそう言ってシンの方をジッと見て

シンはヒルを見ながら?を頭に浮かべる

「昨日のアレ、すごかった!」

「うん!私もまだ興奮してる!」

エルも参戦してシンに話しかける

周りではポー、ルカ、カヤ、ウイがうんうんと頷いている

「またその話、昨日も話したし」

「「したりないの!」」

エルとヒルは揃ってそう言うと

シンの顔を手で挟み込むとムニムニとする

「こんな可愛いのに」

「普段は無害なのに」

「暑いってんでしょうが!」

エルとヒルはきゃー!って言って少しだけ距離を取る

昨日は保健室から寮に戻ると寮長が来客用の部屋を貸してくれて

「ゆっくり休みなさい、ご飯は姉達に運ばすし、お風呂はシャワーだけにしなさい、いいね」

頷いていると、部屋に押し込まれた

そこからご飯とシャワーの時以外はメッセージのグループ通話で話していた

雷姫も加わって、その日の事とかを言いあっていたので、うんとかはいで相槌を打っていると

「怪しいので、名前当てをします!」

そこからは声で名前を当てるまで何度もやり直しさせられた、エルとヒルが入れ替わったり、メッセージ画面で誰が喋ってるのかわかる所を開いても、どうやったのか知らないが全員が喋り続けている事になっていた

「アンタらもすごいんじゃないの?」

シンがエルとヒルの方を見ながら言うとウイが

「そうね、勉強では勝てないわね」

「そーそー、全国模試!常に1位と1位タイよね」

カヤが続け、ウイがうーんとしながら

「私達は10位以内に入るけど変動するから」

「私も最高は4位」

ルカがドヤ顔でシンに言う

シンは苦笑しながらルカ達を見ている

さらにエルとヒルが何か尋ねようとした時に

白の大きい車が少し離れたロータリー部分に何台か止まり、その近くに黒の車が何台か止まる

「お!来たね」

ポーがロータリーの方を見ながら言うと白の車からはエルフの子が、黒の車からは雷姫が降りて来る

2人とも先に降りてドアを開けた人と少し話すとコチラに向かってゆっくりと段々早くなってシンに突撃した

シンは逃げようとしたが、背後からウイとルカが優しくしっかりと抱きついた為に逃走失敗、まともに正面から2人の突撃を喰らってしまう

「あのね、リン」雷姫リンの方をみて

「サリも聞いて欲しいの」エルフの子サリを見つめながら

「何よ?」

「なんですか?」

「暑いってんのよー!」

今日は何回言ったか、もう忘れた


4人から解放されて少し汗を拭いながら

「ジュース買って来る」

シンはすぐそこの自販機に向かって歩き出す

「買い食いっていいの?」

「身体に良いものを選ぶのよ」

サリとリンがシンの背中に向かって言う

距離にして20歩くらいの自販機でどれを買おうかジュースの種類を見ながら財布をポケットから取り出そうとすると影で覆われる

シンは後ろを振り向くと自販機よりデカい鬼の男性が立っていた

「先どうぞ」

言いながら横に避けようとするとスッとシンの行く方向に移動する、反対に移動してもスッとシンの前に立つ、シンはもう一度見上げる動作の最中に男性は横に1メートル程並行移動して片膝をついている

シンの目の前には拳があり、それが鬼の男性を横にズラしたんだと理解した

「不審者でしょうが!それじゃあ!」

昨日のラフな格好の女性が鬼の男性を吹っ飛ばしたんだと理解した

「ごめんね!シンちゃん!怖かったよね?」

ラフな格好の女性にあたまを撫でられながらシンは「い、いえ」とビックリしていた

段々と理解して来た所で

「シン!おはよう」

鬼の子が女性の後ろから現れて挨拶したので

「狙撃者アヤノ殿!おはようございます!」

シンが軍隊の敬礼っぽい挨拶をすると、8人もそれに倣う、鬼の子アヤノは「ウッ」と言いながら胸を押さえて

「やめて!心とライフと命がもたないから」

ケラケラと10人は笑い合っていると片膝をついていた男性とラフな格好の女性が並んだのでアヤノが2人の前に行って

「あっごめん!私の父さんと母さんなんだ」

ラフな格好の女性は手を振りながら

「昨日ぶりね!シンちゃん、昨日はごめんね!ウチの狙撃者が!偶にいい仕事しちゃうのよ」

「母さん!」

あははとアヤノの母親は笑って、シン達もつられて笑っているとシンの前にアヤノの父親がスッと進みしゃがみ込んで、シンに目線を近づけて手を握手するみたいに出したので、シンはスッと手を出してアヤノの父親と握手した、アヤノはアヤノの母親が動こうとしていたので、いつも通りなんか喋れっ!とツッコミを入れるんだろうと見ていると

「あったかくて大っきい手!私もこんなんになれますか?」

シンはアヤノの父親に問いかけていた

アヤノの父親はゆっくり優しく握手をといてシンの頭を撫でると立ち上がって、背中を向けてからコホンっと咳払いをして

「ついて来なさい」

と言って歩き出す

「アヤノ、説明しといて」

アヤノの母親はアヤノの父親の方に駆け寄って、なんか喋っては肘でウリウリとやっていた

「久しぶりに見たかもしんない」

「アヤノ、私何か変な事言った?」

シンに問われるもアヤノは両親の方を見ながら

「まぁ、変と言えばぁ〜変なのか?まぁいいじゃない!んで、昨日はごめんね!シン!」

パンと両手を合わして頭を下げてくる

「だからもういいって!ねぇ、リン」

「あんまり掘り下げないで、コッチに来るでしょ!」

「諸悪の根源がコレだからいいじゃない」

「誰が悪の親玉ですって!」

リンがシンに詰め寄ろうとするも

「んでさ、父さんとかがさ、お詫びに飯を奢らせて欲しいって言ってさ、ごめん!ウチの所は強引でさ!これから付き合ってくんない?」

「強引なのはアンタ見てりゃわかるけど、全員いいの?」

強引のあたりは頭に?が出ていたアヤノだが

「うん、みんな連れてこいって言ってたから」

シンはアヤノの両親が向かった方向へと歩き出しながら

「ご飯なんだろう?」

エルとヒル、ルカはシンと一緒に歩き出し

「初めて、楽しみ!」

ルカは笑顔で言う

「あはは‥なんだろうね」

「ホント‥楽しみ〜」

少し棒読みでエルとヒルは返す

その後ろの方でリンはアヤノに話しかける

「大丈夫ですの?ここの近くのっていうと」

「やっぱあそこだよね、食べたいとは思ってたけどいいのホントに?」

カヤは口元からヨダレが出そうな感じでグフフっと緩んでいた

「なんかさ、昨日泣きついたら、決まった」

「じゃあ食べたいときはアヤノを泣かせばいいのね」

ポーはアヤノを見て舌なめずりをする

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ