第5章 何故ここに?
俺ははっとして目を開けると知らない天井に寝かされていた。
あれ?今まで何があったんだっけ。思い出せない
「やっと目が覚めたのね〜良かったァ」
そして急に目の前に現れる柔らかい何か、、、、、
いや柔らかいか?何故か硬い気が、、、、、
俺がこの状況に困惑していると倒れ込んできた彼女が身体を起こして目の前に立った。
「さっきは急に蹴ってしまってごめんなさいね、その、、、、恥ずかしい思いをしたものですからつい、、、、」
ついで蹴ってくるなよ
そう思いながら先程までおそらく胸が当たっていたであろう部分を触る
まだ、少し温かみが残ってる、、、、、
「あの?話を聞いていらっしゃる?」
「ごめんごめん、あっ自己紹介がまだだったね
俺の名前はノーチェ・ブラインヤージュだよ
よろしくね」
あわよくば友達になれないかと思いながら話しかけてみる
「あら、そういえばわたくしも自己紹介がまだでしたね、私の名前はエスペランサ・イーストロデヤよ、皆様からはエスと呼ばれていますわ」
変わった名前だな
そう疑問を持ちながらベットから起き上がれないでいると
「ではわたくしはこれで」
そう言ってエスは出ていってしまった
「可愛かったなぁ」
そう呟きながら心の中でワグネス様に謝っておく
「彼女どこかで、、、、、、」
ワグネス様気のせいですよ
その後彼女とは数回廊下をすれ違うものの特に会う機会もなく俺は学園生活を勉強に費やした
彼女を作ろうと試みたがその度にエスが頭に浮かんで告白出来ないということが続いた。
そして時は流れてしまいいつしか卒業の日となった
「ああ、結局告白出来なかったな、、、、、、」
そう後悔しながら卒業式を終え慣れ親しんだ学校の門を出た
「では、ノーチェ様こちらでございます」
俺は今から円卓『軍師』を父から受け継ぐために王宮に行くのだ
「ようやく円卓に名を連ねるのか!感慨深いものじゃなぁ」
左手のワグネス様が口を挟んでくる
この人ほんとに話さないな
「まあまあ、そう寂しがるな。
円卓に加入すれば色んな特権を使えるようになるのじゃぞ?」
「例えば?」
「全ての国で金を使わずとも全てのサービスをうけることができる!」
「神じゃん」
「そうじゃ!凄いじゃろう?それぐらい重要な役職なのじゃ、魔王を止められるのは主らしかおらんのでな」
「気をつけるよ、、、、、」
馬車が止まった。
どうやら王宮に着いたようだ。
「さて頑張ってくるのじゃぞ?」
小声でワグネス様が応援してくれた
俺は最後にしっかり襟を正して王宮の中に入っていく
案内されて入っていった部屋には既に円形型の椅子に13人が座っていた
「では始めるか」
しわがれた声で1番偉そうな人が発言したと同時に皆一斉に席を立った
「げぇ」
変な声がした方を向くとエスが居た。
何故ここにと思いながら導かれるまま席の近くへと歩いていく。
「お父様!こやつを円卓にするのはやめて!」
エスが急に発言する。
他の11人も面白がりながらこっちの方を向いてくる
俺の父だけが心配してくれているような状況で何か気まづい
「こやつは私を襲おうとしたんです!」
はぁ?
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評価よろしくおねがいしまままままあす