ダルトーム騎士団(6)
【南の大迷宮】管理庁舎。
言わずもがな、【南の国】唯一にして最大の【大迷宮】の入出を管理する機能をもつ施設です。
本来、【南の国】サーラ王家が所管するサーラ騎士団が管理していたが、【ソロムの魔獣暴走】において、多くの騎士達が命を落とし、その機能を各伯爵家の騎士団が分担せざるを得なくなりました。
そのため、【王の矛】と指名されたダルトーム騎士団がその任に当たるため、ダルトーム騎士団のリード分団がこの施設に駐在することとなっています。
そこに【リード邑】の開発案件が加わりました。定期的に77階層に大量の物品を運び込むため、【南の大迷宮】の入口には、その形状に合わせたコンテナを挿入できるようにしており、物流量の増加に比例して、リード分団の関与も増大することとなりました。
リード分団は、ここ【南の大迷宮】管理庁舎と、77階層【リード邑】の2か所に、ほぼ、集結している状況です。そして、ダルトーム騎士団も異動や派遣と称してリード分団に騎士達を配属させ、出来る限り【リード邑】に騎士達を送り込んでいる状況なのです。
※王立研究所もそんな感じ。
挙句の果て、ダルトーム騎士団内の幹部会議を、ここ【南の大迷宮】管理庁舎で開くとウォード騎士団長が言い出しました。
騎士団長、副団長、各大隊長とも、そのことに大きな賛意を示しています。会議のついでに【リード邑】に訪問し、各自、高位魔装の換装訓練をしたいという意図があまりに見え見えです。