新学期パーティー【ロジウム】(1)
申し訳ありません。暫く時間を空けてしまいました。私事、全く大したレベルではないのですが、忙しい事、落ち込む事があったものですから。
ほんの少し書き溜めることができたので、GWの間は連続投稿できればと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
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「別に自分は他の領とのコネクションの構築になんて何の興味もないんですけどね。」
「……まあ、リード卿の場合、他領どころか、自分の家の寄子たちにも興味がなさそうですけれどね。寄子は付き従って当然……という伯爵家の方も散見されるけれど、そもそもリード卿は貴族の権能自体に興味がないし。」
「……ベント卿は違いますよね。」
「そうですね、私は貴族ですから。」
ベント卿の発言は、まるで俺が貴族ではないような云い振りですが……まあ、雰囲気的には大体あっているんですが……そうはいっても俺は貴族だし、その課せられた義務に対し、大変、もの凄く、無茶苦茶、制約を受けながら、日々を過ごしているわけです。なのに、まるで俺が貴族ではないかのような云い振りには、到底、納得できないわけです。ぷんすか。
「……はいはい、リード卿は貴族の権能に、殊の外、関心を抱いている貴族ですよね。」
「ベント卿、申し訳ありません。俺は自分が貴族だなんて思ったことは一時たりともありません。はい。」
にっこり笑うベント卿。俺にも、ベント卿のこの表情と、本心ではものすごく苦みを感じている感情が全く連動していないことが分かるようになりました。
現在、俺は、貴族間の駆け引きに巻き込まれているところです。
この表現は正しくないですね。貴族社会の中で駆け引きをすることが貴族の役割の一つといっても良く、自分達の子弟が所属する【王立学園】という場は、その特殊な駆け引きの舞台となっています。
とりあえずパーティーの模様は、11日まで毎日連続投稿します!
よろしくお願いいたします!