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50階層・【サリウムの迷宮】(9)

 コルテさんが呟いた後、さらに微妙・・な表情をしていました。

 僕もアリーナの中央で「コキリコキリ」といった異音が生じたように感じました。というか聞こえました。


「……これの影響もあるとは思うけれど、全く想定外というか。い。リード君。拘束バインド赤豚鬼オークが耐え切れず、かなりの個数が戦闘できない状態になっているよ。」


 ……赤豚鬼オークの関節が外れたりした音でしたか。実は、どの個体もいわゆる【鋼持ち】という武器を所持した【魔獣】なのですが、機動力も攻撃力も大きく削がれた状態となると、その脅威性はきわめて低くなっているといえます。


 しかも、念のため、コルテさんがさらに縛り上げています。赤豚鬼オークとしては離脱しようにも怪我のため移動しづらくなっており、その結果、さらに拘束バインドの魔術で縛り上げられ、15頭の赤豚鬼オークがどんどん弱っていっているという状況。

 これって、本当に【迷宮】レベルの最下層において起きている状況なのか……!


「了解です。作戦変更です。コルテさんはそのまま拘束バインドしておいてください。後方監視は中止して、階層主の間を制圧してしまいましょう。一頭ずつを確実に仕留めて、魔石を取り出していきます。右手前の個体からやっていきましょう。皆さん、よろしくお願いします。」


 5人とも一旦、階層主の間に入り込みます。そして、コルテさんを除く4名で、赤豚鬼オークを、一頭ずつ止めを刺していきました。


 弩弓の命中精度は想定どおり。

 大型の【魔獣】であれば、100m圏内で命中させ、一定のダメージを確実に与えられるし、弓支援の術式を加えれば、より高い精度で命中させることが可能です。


 今回は、コルテさんの闇魔術がありましたが、拘束の術式がない場合でも、【大型魔獣】に対して、初撃で一定のダメージを与えることが可能ですし、その後の戦闘において、相当有利に物事を運ぶことができるでしょう。


 万全を期すため、鏃に猛毒(それはもう本当に……!)を塗布しましたが、瞬時に矢が貫通してしまうとなると、これにはあまり意味がないかも知れません。刺さった矢を抜きにくくするという鏃の返しも不要かも知れません。

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