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77階層・【南の大迷宮】(8)

 とある分岐点を通過して、振動源に向かう洞窟。その突き当りに【魔獣部屋】があり、そこには複数の【黒大蜥蜴ブラック・リザード】の姿がありました。

 たまに身じろぎする振動が索敵にひっかかっていました。

 そのため、この部屋にいる【黒大蜥蜴ブラック・リザード】も活動の活性化は進んでいない様子。さて、どれ位の部屋にどの程度の強さの【黒大蜥蜴ブラック・リザード】が居るのであろうか。


「あたりだよ、リード君。階層中央寄りの大きな部屋に、やや大型の【魔獣】がひしめいている感じ……いわゆる【魔獣部屋】だ。しかも、徘徊している【魔獣】と同種ということは、この階層の魔獣の出現ポイントの一つである可能性が高い。」


「つまり、ここで【黒大蜥蜴ブラック・リザード】を狩れば、この階層での移動の安全性が増す上に、高位魔石も定期的に採取することができる……」


 おっと、何をいわずともベイルズ隊長が布陣を始めました。

 騎士のうち2人が分岐点に戻り不意の攻撃に備えます。残り8人が【魔獣部屋】に向け、近づく準備を完了させました。ベイルズ隊長と探索者コルテさんが、まず【魔獣部屋】の様子を観察します。ベイルズ隊長はいざというときの楯ですね。

 僕もこっそり付いていきますが、誰も何も云いません。諦めているのかな、ははは。


「大部屋だ。【黒大蜥蜴ブラック・リザード】が約30体。犇めき方や不活性な状態からみて、ここで生成されているのは間違いなさそう。」


 コルテさんの眼が少しキラキラしています。


「さらに、この階層を徘徊するタイプの【魔獣】ならば、ここで定期的に討伐できれば、すごく効率的に魔石が入手できる。後は【黒大蜥蜴ブラック・リザード】の攻撃力だけど、魔力的には階層を徘徊している奴らの方が強い気がする。」


「……ある程度、魔素を吸って強化されてから【部屋】をでてくるってこと?」


「普通はね。そして普通でない理由もない。まずはここの30体を殲滅させて、出現頻度や強度を図っていくのが無難だと思う。リード君、それでいいかい?」


「いいですよ。油断せずにお願いします。」

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