77階層・【南の大迷宮】(6)
いつもありがとうございます。
楽しんで書かさせてもらっています。(7月分は先行投稿しました。)
引き続き、よろしくお願いいたします。
>さてさてさて、ベイルズ隊はこれからどこに行くんだろう。
>75階の階層主の攻略かな。
>それとも、78階層へ狩場を探しに行くのかな。
>僕も【王の矛】を借りなきゃあ。
「……、付いてきてもいいッスけど、索敵が足りてないんで、そっちに回ってもらっても。」
ベイルズさんがそう云うということは、そう云うことなのでしょう(涙)。
ということで、向かうは78階層。役割は探索者としての索敵業務。【王の矛】は貸してもらえません。
◇
「いやあ、いいところに来てくれたよリード君。俺一人でも十分かもしれないけれど、念には念を入れることは悪い事じゃない。」
「【王の矛】を主軸にしているから79階層までのルートの【魔獣】排除をするのかと思っていたけれど。」
部隊編成としては、僕とコルテさんが索敵役。騎士10名は【王の矛】を装備し、防御役兼攻撃役。【王の矛】を装備した騎士が深層階の階層主とほぼ同等の戦力があることを考えると、確かに、どこから【魔獣】に攻められても、僕達は騎士達の後ろに隠れてしまえばいいわけで。
78階層は洞窟型の迷宮です。地図記録は相当難しく、分岐点とその先に何があるかを記録していくことで手一杯になります。本当は測量部隊に測ってもらえればいいのでしょうけれども、【魔獣】の出現頻度は相当低いとはいえ、さすがに測量技師の人たちに、普通に測量してもらえる体制にはできません。
団体【火蜥蜴連合】に所属するA級探索者である【暗殺人】コルテ・ゲは、二つ名の通り、機動力と最大攻撃力を駆使するタイプの探索者で、そう、僕とほぼ一緒と云っても良いタイプの人です。
しかも、索敵力は高位魔装を使って感度を上げている僕と全然変わらないという……、うらやましい(涙)。
歴戦のA級探索者とともに深層階に潜るのは本当に良い経験です。コルテさんも、別に手取り足取り教えてくれるという訳ではありませんが、自分が行っている作業を僕によく見えるように意識してくれています。
梅雨の大雨による災害の影響がひどいですね。
罹災された方、災害対応に関わられている方、くれぐれも体調にはお気をつけて。




