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転生後の独り言(1)

 相変わらず、家族とは疎遠なリードです。

 現在は12歳。来年からは王都の学園に通うことになります。継母はどうにも、僕が学園に行くことにすごく反対しているようですが、父であるエーデ卿は「別に僕を憎んでいるわけではない」ので、貴族として当たり前である学園への通園はさせてくれるようです。

 以上、家人筆頭のクラークさん情報でした。


   ◇


 当時10歳の僕は、病気で意識不明の最中、もう一つの人生を体験していました。

 日本において工場で勤務して、やっと落ち着いたと思った最中、気が付くとワーランドにいました。


 マノン先生とアーチボルト先生の講義を受ける傍らで、【ワーランドの小迷宮】に立ち入り、魔術と粉塵爆発の実験を繰り返していました。

 もともと魔力は貴族の中では平凡、使える属性も火と風で、身体強化はできるという一般的なスペック。しかし科学知識の活用により迷宮内では上級魔法である爆発系の術を使えることが分かり、空間の規模と粉塵の大きさと量の関係を探るため、何百回も実験を行った結果、非常に魔力操作が熟達してしまいました。


  ◇


 アーチボルト先生からもらった腰帯に、【ワーランドの小迷宮】からの転移魔法陣の行き先である迷宮でとれた膨大な魔石を組み合わせることで、僕の能力は飛躍的に上昇しました。


 具体的には「移動」です。

 マラソン選手並みのスピード、時間で走れるようになり、しかも魔石の魔力が尽きない限り、疲労することもない。そのため、本来であれば、徒歩で丸一日かかる【ダルトーム】まで、片道1時間半で到着できるようになりました。

 幾度も幾度も走る中でコースも洗練されてきましたし、たまにコースをご一緒する【ダルトーム】に住む飛脚の皆さんとも仲良くなりました。


 国内有数の規模を誇る【ダルトーム】ですが、僕はまず【ダルトームの迷宮】に入りました。目的は王都への転移魔法陣とギルドカードです。

 一定規模より大きい迷宮(中規模~大規模迷宮)は、階段エリアに上下転移機能があって、迷宮のスロットに一定の魔石を放り込めば、自分が訪れたことのある階層に行くことが出来ます。

 ただし、自分が訪れたことのある階層でなければならず、そのイメージもしっかりしたものでなければ迷宮の機能は発揮されません。

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