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ワーランド領の騒動(3)

昨日の投稿です。

ワーランド領の騒動(1) 10時

ワーランド領の騒動(2) 19時


本日(26日(日))の投稿予定です。こちらも^^;

ワーランド領の騒動(3) 10時

ワーランド領の騒動(4) 19時

 そうですね、奇遇にも、いま、子爵邸の応接室にて、ウェリス先輩と僕の前に二人の男性が座っています。

 アルト・フォン・ケイロン男爵とケイロン家嫡子のロベルト・ケイロン。

 つまり、僕の叔父と、僕の叔父のぼくのいとこです。


「妾腹の子のお前になんかようはない。何故、御屋形様を出さないのか。

 さっきも云った通り、俺は御屋形様にいろいろ便宜を図ってもらうよう約束をしていた。

 ならば、ダルトームがこれだけ勢力拡大するなら、しかも、それにワーランド領が大きな貢献をしたのなら、ロベルトにも相応の爵位を与えるべきであろうに。

 何故、お前はそのようにしないのだ。全く気のきかない奴だ。

 これだから、妾腹の子は!」


 そういって、アルト卿は僕を睨みつけて、威圧してきます。

 アルト卿は、父上の同腹の弟だけあって、領内貴族の中でも結構な魔力の持ち主です。魔力持ちの威圧はかなりの精神的圧力になるため、魔力量の少ない僕に対しても威圧をかけてきます。


 自分の領内や、自分の家人に対しても、恐らく、いつもこんな事をやっているのでしょう。

 だから中央派の人々に「田舎者は、物事を力でしか解決しようとしない」と後ろ指を指される面もあります。


 ちなみに、僕は簡易の魔装(魔石付き首飾り)を身に付けているので問題なし。

 ウェリス先輩も、同様に対貴族用の魔装を身に着けている様子。まあ、それを持っていないと、文官としての仕事なんてできませんよね。こういう貴族も多少はいるのでしょうから。


「叔父上、僕、よく分かりません。

 ワーランド家の功績といっても、僕が探索で見つけた高位魔石の供出が褒められているのであって、何故に、それをもって、従兄殿の叙爵につながるのか、きちんと説明してほしいです。」


「だから何度も云わせるな!それは御屋形様であるエーデ兄上が決めること!

 妾腹の子のお前が口をはさむことじゃない!」


「この人、こんなこと云っているけれど、ウェリス先輩、どう思う?」


 ウェリス先輩の目の色が一瞬だけ変わります。「そこで自分に振るのかよ!」という意思表示でしょう。当然ながら、相手方に伝わらない程度の、極めて些細な表情の変化なのですが。

受験生の皆さん、特に昨日、受験だった皆さん、お疲れさまでした!

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