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ワーランド領の騒動(2)

本日の投稿予定です。よろしくお願いします。

ワーランド領の騒動(1) 10時

ワーランド領の騒動(2) 19時


明日(26日(日))の投稿予定です。こちらも^^;

ワーランド領の騒動(3) 10時

ワーランド領の騒動(4) 19時

 ワーランド領は、穀倉地帯に位置しています。

 相当量の小麦を産出するため、商工業については、あまり力を入れていませんでした。


 領内に【小迷宮】が散在し、子爵家の騎士団が対応しています。

 子爵家の中では規模が大きく、しかし、安定した穀物産出に頼って、あまり新規の取り組みを行ってこなかった地域とも云えます。


 運の悪いことに、王家の法衣貴族に目をつけられました。

 それが商工業の発展に向けた面であれば、まだ良かったのでしょうが、実際は、詐欺まがいの悪質な輩に子爵夫人や子爵令息が付け込まれ、結果としては、穀物産出で生み出した収益を、中央地域の貴族や商人に騙し取られただけに終わりました。


 貴族と、それに仕える家人は、本来、その領内のまつりごとを行うためにいるわけですが、こうした詐欺まがいの貴族や商人の介入を防ぐことのできなかった、見抜けなかった者が、現在のワーランド家とその家人たちとも云えます。

 見抜けていた者たちは、冷遇され、どこかに追いやられている訳ですから。


 ◇


「「はああああ…」」


 ワーランド領の子爵邸(本邸)では、ウェリス先輩と僕が頭を抱えていました。

 そこに、レイラがお茶を持ってきてくれます。


 昨年の「秋の交遊会」前の【蛙の轢逃亭】での一件の後、侍女メイドのレイラは、ウェリス先輩とお付き合いすることになりました。

 そして、ウェリス先輩がワーランド子爵家の家人・文官に派遣されることを機に、レイラもワーランド家に復帰しました。

 行く行くは、レイラもワーランド家筆頭家人の妻ということで、レイラの表情もほくほくだった……はずなのですが、ワーランド領の男爵、騎士爵の人々の要望いいたいことを聞いているだけで、暗然とした気分になったとのこと。


 ああ、僕ですか?

 遅ればせながら、とっととこの家を出ていきたいとしか、思っていませんが、何か?


 とにかく、ワーランド領の男爵の方々。


 只管ひたすら、これまでの自領の取り組みから何ら改善することなく、被害が出たら子爵に頼り、子爵が何等かの益を得たら、その配分を要求しに来るという、なかなか独特ユニークな考えを持つ方々が多くて。

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