プロジェクト55(4)
本日は10時、19時に投稿する予定です。
僕達は55階の階層主の部屋に立っています。
強化装甲である宝具【王の矛】を纏った騎士10名(自分含む)。
ほぼ修理が完了し動作確認中である【翡翠の大鎧】を操縦するニコル嬢。
ここまでの道のりを最短距離で案内する【火蜥蜴連合】のA級探索者3名。
計14名のパーティーです。
なお、54階から55階への転移区画にある安全区画には、後詰の騎士団の10名が待機しています。念のため、簡易拠点を階層ごとに移動させながら、ここまで進行してきた訳です。
「長い……長い、道のりだった……」
思わず、僕は呟きました。騎士団や【火蜥蜴連合】の皆さんが、同意し、頷く……あれ?
「まだ、迷宮に入って30分ですよ。しかも、予定より若干早いペースです。」
早速、ニコル嬢の容赦ない突っ込みがきました。いやいや、今日はそうかも知れないけれど、これまでの準備に要する長い過程を乗り越えたからこそじゃない?僕はそう思うのだ。
「ええと、リード君、えらい手際良かったよね。
ダルトーム騎士団の皆さんを、50階層まで案内するのに、1日10階層ずつ、計3日で50階層まで行けるようにしたって【王都】の協会長から聞いたよ。
流石はダルトーム騎士団だと思ったけれど、ただでさえ最強の騎士団の最強の面子が宝具を使って降りるのだから、そりゃ早いよね。」
とは、今回同行してもらっている【火蜥蜴連合】の副代表のバレリ氏。遠距離の火系魔術で魔獣達を焼き尽くすのが得意なおじ様だと、先生から聞いています。
順調にここまで来ているので、案内だけで済んでいるのですよね、探索者チームは。
そうですね……
ダルトーム騎士団の中でも、【災厄】多頭大蛇と対峙した面々については、早々に、【南の大迷宮】で50階層までは自由に行き来できるよう、【王都】探索者協会とも連携して、とっとと50階層まで下りていたのですよね。
誤字報告や感想など、いろいろとありがとうございます。
凄く冷え込んだり、インフルエンザの流行の兆しがあったり、皆さん、いろいろ大変だと思いますが、ぜひ、体調にはお気をつけてもらえればと思います。