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小剣(3)

 【南の大迷宮】92階層


 【ワーランドの小迷宮】と繋がる大迷宮の深層。

 魔獣の発生点を抑えて、ワーランド領との行き来にも使用できるようにしました(自分のみ)。

 【ソロムの魔獣暴走スタンピード】を経て、【大迷宮】内の魔素の流れも相当落ち着いたようで、魔獣や魔蟲の出現頻度は激減しました。

 迷宮間での魔素の循環も行われているという仮説は成り立ちそうです。


 とはいえ、深層の高位魔石の効果が実証されたわけですから、引き続き、確保していこうと……

 ウソでした。普通の術具や装具では、魔石から徐々に魔力を引き出すのみで、やっぱり50階層辺りの魔石のほうが、効率が良いです。国や領の宝具レベルでないと、深層の高位魔石の力は存分に引き出せないし、そもそも宝具の出番なんて、基本的にありませんからね。


 僕の小剣は、92階層の通称「蜚蠊(ゴ〇ブリ)部屋」にあったモノです。

 つまり、かつての高位の探索者の遺品と思われるものです。

 まあ、その、何度もシャカシャカゾロゾロされているだろうシロモノです。


 そんな武器ですから、本来であれば、あまり良い印象が持てる武器ではありません。

 でも、最近では、魔蟲に対しても、この小剣でトドメを刺すことが多いです。使い慣れてきた訳ですね。

 やはり、高位の魔石を使う装備なので、とても頑丈ですし、魔力付与エンチャントも円滑にできます。具体的には火の魔術を付与して、魔獣や魔蟲の急所を貫くという手法スタイルで戦うことが多いです。


 魔力付与エンチャントによって、刃の先に魔力を纏わせることができる……事実上、刺突について、刃渡りが伸ばすことができるようになったということです。

 まあ、刃が高温化することで、魔獣や魔蟲の側からみると、「傷は負わされても、肉や血管を焼いてしまうため、失血のリスクは小さくなる」という微妙な設定ではあるのですが。

 そうはいっても、小回りが利く上に射程リーチを伸ばせるのは、とても重要です。


 ということで、かつてはワーランドの別館から、ここに通っていましたが、現在は【王都】の地上口でいりぐちから、92階層の通称「蜚蠊(ゴ〇ブリ)部屋」に定期的に通っている状況が続いているのです。

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