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幕間閑話(第4章)

 南歴310年 【南の国】 「秋の交遊会」終了後

 【南の大迷宮】20階層にある【ソロム】への転移魔法陣が、ソロム騎士団によって閉鎖されていました。貴族家は【魔獣暴走スタンピード】を防ぐため、適宜、【迷宮】内の魔獣の始末をする責務を持っています。何やら嫌な予感がしました。


 ダルトーム伯爵が、極秘にテリウス国王に呼び出されました。

どうにも【ソロムの迷宮】で【魔獣暴走スタンピード】が発生したとのこと。そして、各領の騎士団が防衛戦のため召集されるとともに、ダルトーム騎士団は、【南の大迷宮】から【ソロムの迷宮】への攻撃が指示されました。


 王家からはダルトーム騎士団に対し、宝具【翡翠の大鎧】【東雲の霧玉】が貸し出されました、いずれも深層魔装であり、機能させるためには高位魔石が必要となります。

しかも、【翡翠の大鎧】は例えば子供のような小柄な体躯の者しか乗れず、【東雲の霧玉】は粉塵爆発という事故が伴う使い勝手の悪い宝具です。

ダルトーム伯爵は、魔獣暴走鎮圧に対する見返りとして、ダルトーム家に【王の矛】としての権能を求め、それがサーラ王に了承されました。


 僕は、世界を守るため……いや、粉塵発生器【東雲の宝玉】、そして、強化装甲【翡翠の大鎧】を使用したいがため、協会に高位魔石を卸し、宝具の操縦者として探索者協会から推薦してもらったのです。


 ◇


 【ソロムの魔獣暴走スタンピード】の防衛鎮圧戦がはじまりました。

 サーラ騎士団やソロム騎士団など王都周辺の騎士団は、【ソロム】にて迷宮出入口を宝具で閉鎖し、漏出してくる魔獣群に対応します。対応しきれず、騎士団も【ソロム】も相当の損害を受けるのですが。

 ダルトーム騎士団は【南の大迷宮】20階層に拠点を整備し、転移魔法陣で【ソロムの迷宮】20階層にて魔獣群を迎撃するという戦法と取りました。

 しかも、強化装甲を纏った騎士達が、階層全体を有毒粉塵で満たし、魔獣群をその都度殲滅するという手法です。



〇登場人物に関すること

★リード・ワーランド(13歳)

本作の主人公。ワーランド子爵家次男。協会史上最年少のB級探索者。【オールラウンダーの弟子】。魔石( ねんりょう)を気にせず高スペックの魔術術具(深層魔装)を使いこなすことができるので、はっきり云って強い。


★ノーマン・フォン・ダルトーム

ダルトーム伯爵、7つの侯爵・伯爵家のうちの一つ、武断派の筆頭であるダルトーム家の当主。

中央派からは、「迷宮の制御こそ貴族の務め」という古来のしきたりに囚われる貴族として認識されているが、今回、実際に魔獣暴走の鎮圧をする羽目になってしまう。


★【オールラウンダー】アーチボルト・グレイン

A級探索者、ダルトーム探索者協会協会長。

ダルトーム伯爵の従弟であり、ダルトーム伯爵家家宰であるトルド・グレインの弟でもある。【魔獣暴走】対策のため、高位魔石と、宝具操縦者の確保に奔走する。


(ワーランド領)

エーデ・フォン・ワーランド ワーランド子爵、リードの父

ナンシー・ワーランド ワーランド子爵の正妻、【王都】法衣貴族のモランツ子爵家出身

ウェデル・ワーランド ワーランド子爵家長男、王家臨時官吏

パール・ワーランド ワーランド子爵家三男

マノン・ベルナール ワーランド家の家庭教師

レイラ・アンデライト 騎士爵家の次女、ワーランド家侍女メイド

マリス ワーランド家筆頭家人

クラーク ワーランド家別邸家人筆頭

トテク ワーランド家家人(兼別邸)

ノール ワーランド家家人(兼別邸)

ナーダ ワーランド家家人(兼別邸)、料理人


(ダルトーム領)

ノーマン・フォン・ダルトーム 伯爵、脳筋

エミリ・フォン・ダルトーム 子爵、ダルトーム伯爵嫡子、王立学園生徒会長

ウォード・サリウス 騎士、ダルトーム騎士団隊長、ダルトーム伯爵家最強の魔法剣士

トルド・グレイン ダルトーム伯爵家家宰、筆頭重臣、アーチボルトの兄

マーサス・ムラク 騎士爵、【ダルトーム】文官、財務官僚、財務室筆頭

タリス・ヒューラー 【ダルトーム】文官、財務官僚

モルド・レスラム 【ダルトーム】文官、財務官僚

ライカン・デーオ 【ダルトーム】文官、財務官僚

ピート・ナロウス 【ダルトーム】文官、財務官僚、モードは婚約者

ウェリス・エリオン 【ダルトーム】文官、財務官僚、独身、やや長身の青年

アーチボルト・グレイン 【オールラウンダー】。ダルトーム探索者協会長

【悠々自適】 C級パーティー、リードも所属している、アーチボルトの知人・弟子で構成

ユーリ・ハイラード ダルトーム探索者協会受付嬢

レイモンド男爵家 老夫婦二人

モード・コリンズ 【ダルトーム】家人、メイド、小柄で可愛い。ピートの婚約者


(王家)

テリウス・サーラ 【南の国】国王

ラルク・フォン・ベルナソシス 【南の国】宰相



(王立学園)

ジャン・クローズ クローズ男爵家令息、王立学園第1学年、寮住まい

モーリー・アルベール アルベール男爵家令息、王立学園第1学年、寮住まい

マリノ・ポルセティオ ポルセティオ子爵家嫡男、王立学園第1学年、ダルトーム派

モーム・アルマティ アルマティ子爵家令嬢、王立学園第1学年、ダルトーム派


〇地理に関すること

【王都】 【南の国】の王都

領都【ダルトーム】 ダルトーム伯爵領の領都、国内でも有数規模の都市

ワーランド領 穀倉地帯

蛙の轢逃亭 【ダルトーム】にある飲食店、居酒屋


(補足)

【南の国】の中心都市は、【王都】と【ソロム】

ダルトーム領は【南の国】の辺境にあり、ダルトーム派であるワーランド家の領地は、ダルトーム領の周辺に位置する。


〇王立学園に関すること・クラス分け

王立学園 4学年で約1,000人の、貴族家の令息令嬢が集う学び舎

A組 伯爵家子息、子爵家嫡子 B組 伯爵家子息、子爵家嫡子

C組 子爵家子息、男爵家嫡子 D組 子爵家子息、男爵家嫡子

E組 男爵家子息、騎士爵家嫡子

F組 騎士爵家子息、平民 G組 騎士爵家子息、平民


〇迷宮に関すること

【ワーランドの小迷宮】 小規模迷宮、2階層の迷宮、ワーランド領主館の近隣に所在

【ダルトームの迷宮】 中規模迷宮、50階層の迷宮、領都【ダルトーム】に所在

【南の大迷宮】 大規模迷宮、100階層の迷宮、【王都】に所在


〇【南の大迷宮】の構造に関すること

15階層 魔獣の出現頻度から周回に適した階層。

20階層 中規模迷宮との転移魔法陣が存在する階層。中位探索者による各地域間の移動に用いられる階層で、使用頻度が高い。

50階層 【大迷宮】では折り返し地点。階層主のレベルも考慮し、ここを踏破できれば一流の探索者となる。

52階層 パーティー【悠々自適】ではここまで進んだ後、引き返した。

77階層 階層そのものも区切りがなく魔獣が出現しない安全区画セーフティーゾーン

92階層 外れエリアのある階層。ゴキブ〇部屋の先には【ワーランドの小迷宮】に繋がる転移魔法陣が存在


〇【ダルトームの迷宮】の構造に関すること

15階層 魔獣の出現頻度から周回に適した階層。

20階層 大規模迷宮との転移魔法陣が存在する階層。中位探索者による各地域間の移動に用いられる階層で、使用頻度が高い。

50階層 最下層、階層主のレベルも考慮し、ここを踏破できれば一流の探索者となる。

100階層 最下層


〇【ワーランドの小迷宮】の構造に関すること

1階層 ネズミ粘質体スライムがいる。

2階層 ネズミ粘質体スライムがいる。【南の大迷宮】92階層外れエリアに繋がる転移魔法陣が存在


〇【魔獣】【魔蟲】に関すること

ネズミ 魔獣、【ワーランドの小迷宮】

粘質体スライム 魔獣、【ワーランドの小迷宮】

蜚蠊ゴキブリ 魔蟲、【南の大迷宮】92階層

犬鬼コボルト 魔獣、【ダルトームの迷宮】15階層、上位種として灰白犬鬼が登場

牛鬼ミノタウルス 魔獣、上位種として赤牛鬼が登場

樹木人トレント 魔獣、【南の大迷宮】20階層


〇【南の国】に関すること(王都からの距離順)

【南の大迷宮】を持つ【王都】を管轄する王家

【ソロムの迷宮】を持つ【ソロム】を管轄するソロム侯爵家

【サリウムの迷宮】を持つ【サリウム】を管轄するサリウム伯爵家

【ロジウムの迷宮】を持つ【ロジウム】を管轄するロジウム伯爵家

【ワートリムの迷宮】を持つ【ワートリム】を管轄するワートリム伯爵家

【ラルシウムの迷宮】を持つ【ラルシウム】を管轄するラルシウム伯爵家

【ダルトーム】を持つ【ダルトーム】を管轄するダルトーム伯爵家


〇宝具に関すること

天鵞絨びろうどの多重結界】 王家の宝具、結界

【翡翠の大鎧】 王家の宝具、身の丈3mの強化装甲

【東雲の霧玉】 王家の宝具、有毒性のある粉塵を発生させる

【強化鎧】 ダルトーム伯爵家の宝具・強化装甲

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