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令嬢レベル1-4


文字学習も滑舌もどちらも知識のスキルだった。


全然読めなかった文字は、スワトロ語(書き)レベル1を取得すると簡単な文字が読めるようなってきて。


滑舌もスワトロ語(発音)レベル2になると少しだけ発音が良くなってきた。



上記のことから、経験値を積むとレベルが上がり

レベルが上がるとスキル関連に関するものが習得しやすくなる効果があるみたいだ。


努力が絶対に報われる世界って素晴らしい。


そんなことを思いながらコツコツと文字と発音、それからテーブルマナーや、アリーに教えて貰える範囲でお嬢様らしい動きを学ぶことを繰り返していく。


レベルはコツコツと上がっていくのだが…。


「じゃあお嬢様、身体を洗いますね」


浴槽で腕まくりをしたアリーに身体を洗われる。当然スッポンポンだ。


とてつもなく恥ずかしいが甘んじて受けねばならない。


なぜなら…

『美肌レベルが8に上がりました』

『美髪レベルが7に上がりました』


アリーの洗い方はすごく上手い。上手すぎてレベルを見てから2週間で2レベルが上がっているのだ。


容姿レベルばかりに目がいっていたが、私の美容レベルはだいたいどれも知識や教養に比べると高かった。


それは確実にアリーのお世話のおかげだろう。

だから私は恥ずかしいけれどアリーにお世話されるのだ。


「髪を流しますので目を瞑ってくださいね」


「わかりました」


泡が入らないよう目を瞑ると、髪だけ器用に泡が洗い流されていく。


「じゃあ身体を拭きますよ」


お風呂から上がるとふわふわのタオルでバババババと無駄なく水分が拭き取られていく。

あっという間に身体は拭き終わり、髪を優しく、だがしっかりと水分が拭き取られる。最後に髪には櫛を。身体はマッサージと共に香油を塗りたくられてプルつや肌にされて寝巻きを着させられる。



そして水を飲まされて、ベッドに降ろされる。

過剰ではないかと思うほどの美容待遇。だがしかし効果が出ているのはレベルを見ずとも鏡を見れば明らかだ。


美容レベルに関してはアリーに一任するのが一番だ。



そんなふうにコツコツと積み重ねているある日。

いつものように鏡台に座り、アリーに髪を整えられている何でもない日。

ステータスウィンドウの他に赤枠のウィンドウが見えた。


『緊急クエスト』


赤枠で、点滅までしているとても目立つウィンドウ。


アリーが髪につける精油の瓶をとるために目を離した一瞬の隙にウィンドウをタッチする。


『緊急クエスト』

『今から5:14後に起こる接触イベントを回避せよ。イベント失敗すると容姿レベルと美肌レベルが下がります』

『成功報酬 見習い執事の好感度』


なんだこれ。

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