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1話「生き返ったぜ、ヤッホーイ!」

 俺は死んだ。

 朝、いつも通りに学校に向かっている途中に車に撥ねられ死んだ。

 その時のことは今でも覚えいる。骨が砕かれ、内蔵が破裂し、血がこれでもかと言うほど出て、周りは阿鼻叫喚の嵐。

 消えいく意識の中、幼なじみで俺が片思いしていた東条佳奈(とうじょうかな)の「返事をしてよ、バカ」と言う言葉だけが聞こえた。




 そんで今俺がいる場所は天界?雲の上のような場所にただ1人ポツンと立っていた。

「おーい、誰かいねぇのか?」

 叫びながら辺りを徘徊するが人っ子一人見当たらない。

「どうなってんだよ、マジで!」

 そう言葉を吐き捨てその場に座り込む俺。数秒後、突如杖を持って、白ひげを生やした老人が姿を現した。

「すまんすまん、待たせたのう。前村歩希まえむらあゆきくんだったかのう?」

「そうっすけど、あんた誰?」

 この爺さんとはあった事すら・・・・いや、見た事すらない。

「儂か?儂は神じゃ」

「は?何ふざけたことふざけた事吐かしてんだよ」

「事実じゃよ。儂は正真正銘の神。そんでお主にはいい話を持ってきた」

 このまま話しても平行線だと思った俺は何も言わずに自称神の話を聞く。

「いい話とは・・・・・ドゥルルルルルルル、ジャン!1年前の過去に行ける〜。お主は現世に心残りがあるだろ?それを存分に発散してきてくれ」

 1年前の過去に行ける!?何を言っているんだこいつ。訳が分からない。でも、仮に本当に過去に行けたとしても未来変えられないだろ。なら、それは意味が無いんじゃ・・・

「それなら問題ご無用!実際な未来なんて好きなだけ変えられるんだよ。でも、死ぬ時は変えられない。だから、過去に戻ってもお主は1年後確実に死ぬ」

「待って、シンプルに心を読まないで」

「まぁまぁ、とりあえず朝死ぬのは可哀想だから2023年5月5日の水曜日(祝日)の夜8時30分にお主が死ぬ設定にしてやる。そんで生き返るのは1年前の5月6日の木曜日朝6時30分だ。1年間、やり残した事や心残りを全て無くしてこい!」

 自称がそう言い終えると俺の意識は徐々に暗闇へと落ちて行くのであった。






 朝、アラーム音で起きた俺は日付を見るなり驚く。

「2022年の5月6日6時30分・・・・・ホントに俺は生き返ったのか?」

 日付も時間もあの自称神の言う通り。それに俺の記憶には1年後俺が死ぬまでの記憶がしっかりと刻み込まれている。

 マジでかよ、これなら・・・・・これなら、俺は佳奈に想いを伝えられる!けど、今はまだ無理だ。ただの幼なじみ。もっと俺を意識させなければ・・・・神から貰った1年間、絶対にこの期間内に佳奈を落とすぞーーーー!

 そう心に誓い、俺は朝の身支度をするためにベッドから出るのであった。

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