パン工房
「はい、大豆。」
「ありがとうございます。」
さて、次はどこ行こうかしらね。
ん?あれあれ。
「姫様、働かせてください。」
そう言ってきたのは年下のメイカという女子とその仲間。服はとってもオシャレ。
「こんなオシャレな服が買えるのに、何で働くわけ?」
「これは貴族であるサネニャリーナ様におねだりして譲ってもらったのです。」
「じゃあ、パンって知ってる?」
「知っています。でも、高すぎて買えなくて。」
「大丈夫。金さえあれば何とかなるんだから。よし、空いてる土地を探して。すぐにパン工房を作るから。」
「は、はい。」
10分後、メイカたちがもどって来た。
「ありましたけど、そんな大金あるんですか?」
「大丈夫よ。無くても、もらえばいいから。」
「は、はい。」
その土地を急いで購入した。
パン工房の準備もした。
「給料は月給で言うと八万円。良い働きをした者にはボーナスを上乗せする。」
パンの作り方を教えると、さっそくパン工房『パンカフェ』をオープンした。
「何々、おいしいパンを売っています。ぜひ食べてみてください。んー、でもなあ。」
「おい、この店の店長、王家の流れを汲んでいるらしいぞ。」
「マジか。」
「マジだ。」
「行ってみようぜ。」
そんなわけで、『パンカフェ』は大繁盛。
ついに分店も誕生。
ちなみに、私の名前は偽名。
アヤメ・セーナタリーだ。
父上が来たら、偽者を立てよう。