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プロローグ
恋愛ドラマ。
主人公は、なんの取り柄もない普通の人間。
いろいろな形で恋に落ちてそれからたくさんの問題に巻き込まれるけど、最後は圧倒的なハッピーエンド。
私と彼との物語だって、きっとそんな数多のドラマの1つだったはず・・・
どこで間違えたのか。
・・・最初から私の人生には”選択肢”なんてものは無かったのかもしれない。
ただ、恋愛というものをしてみたかった。
誰かを愛したかった。
誰かに愛されたかった。
それだけだった。
私にはなんの取り柄も無いし家族には問題があった。
それ故に家族喧嘩も絶えなかったし、家族にはもちろんクラスメイトからも虐められる毎日。
誰も愛したことはないし、他人から愛されたこともない。
”愛されたい”
それが私の夢だった。
子供の頃にみた恋愛ドラマの主人公はキラキラ輝いていて羨ましかったんだ。
この物語は、そんな憐れな私が
恋を知り
そして
・・・裏切られる。
そんな滑稽な物語。