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11.本音飛び交う歓迎会(2)

11章後半です。

あの二人が・・・・・・!

「・・・・どーも」

皇帝はぶっきらぼうに言うと、さりげなく師の脇腹に拳を食らわせて自席に着いた。師は「あうっ」と言ってふらつく。・・・いい気味だ。

これで皆が揃った。メイド達が食事を運んでくる。

今日のメインは・・・なんと、アカリが作ったらしい、オムライス。あと、サラダとスープが付いている。皇帝がいるのに、と思うかも知れないが逆に彼女はこう言った庶民的な物を好む。

「ひゅー、おいしそー。じゃ、皆たべよー」

この声で各々食事を楽しみ始めた。

「あっ、美味しい」

「ふふ、料理も出来るなんて、流石私のレディー」

「ローラン、悪趣味を晒すのはやめろ」

「えーっ、でも知ってると思いますよ、皆」

ええ、知ってます。・・・・と給仕も含めたほぼ全員が心の中で頷いたのが分かった。

私は黙って食事をしていた。確かに、このオムライスは美味い。味付けもしっかりしているし、卵も程よく柔らかい。

「サーレール」

ふと皇帝が私に声をかけた。悪戯っぽい表情、何となく、嫌な予感がする。

「な、何でしょう・・・・?」

「すべらない話して」

予感的中。カインは同情のこもったまなざしで私を見た。彼なら、同じ事を振られるだろう。

「サレル君・・・・出来んの?」

ローランは小馬鹿にしたようにニヤニヤ笑う。

「・・・・例えば、どんな?」

「うーん、恋バナとか?」

「無いです」

「つまんねーの」

チッチッチッ、と皇帝。

「ま、良いや。何でもいいから、なんか話して」

誰か来てくれ、と願った瞬間。

バタン、とドアの音。

「お待たせしました〜っ」

シーラだった。いつものメイド服ではなく、ゆったりとしたロングドレスを着ている。両手に抱えているのは、木の箱だ。抱えている様子を見るに、重そうだ。

「おぉ〜っ、待ってました!」

やけにテンションが上がっている皇帝。シーラが箱を開けると、やはり中身は・・・酒であった。

「ささ、のものも!!」

入っているのは高級酒だらけ、中にはダイヤモンドの指輪が買える位高額な物もある。

しかしそれらの高級品も・・・・




「・・・・酔ってますね」

「ええ」

シーラが酒を持って来てから一時間程たつと、私(厨房に逃げていた)と使用人達以外、ものの見事に酔い潰れていた。

「だいたいおめーはさっきから生意気なんだよ〜この馬鹿力変態デブ野郎が〜!」

「てめー何だとコラ〜、だいたい変態はおめーだろうがこのロリコン野郎」

「陛下のスカート覗いてるてめーが言うな〜」

「やってね〜よ〜」

以下省略。

日頃立ち振る舞いの立派なカインとローランがそんなことをしていると、呆れるのを通り越して何だか微笑ましい。・・・・と言うか本当にそんなことを思っているのだとしたら、二人は相当なポーカーフェイスだ。

「おいお前ら、馬鹿か〜そんな事してたら恥ずかしいぜ〜〜」

皇帝が女性にあるまじき言葉遣いで二人に突っ込んでいる。

「もう充分、馬鹿です〜〜」

「変態です〜」

私とたまたま駆け込んで来たメイドは白けきった表情でその光景を見ていたが流石にもう聞いていられなくなり耳を塞いだ。

「どうします?サレル様」

サラよりも幾分か大人びた彼女は冷静に聞いた。

「そうですね・・・・放置、しましょうか。目を覚ませば、まあ、何とか・・・・」

何度かメイドと頷き合って、使用人達に解散を告げるため厨房に戻った。



酒の飲み過ぎには注意せねばならない。


12.13章はコメディーは全くないです。

11章が馬鹿過ぎたので(泣)

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