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裏切られた俺だけが覚醒した 《契約支配(ドミネーション・コントラクト)》 ――奪われたすべてを、奪い返す 〜今さら謝ってももう遅い〜  作者: 竜太郎


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280/444

第280話「広がる病」

 夜。


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 王城内部。


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 会議室。


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 空気は重かった。


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「……退役願い」


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「……三十七件です」


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 報告が響く。


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 数字は増える。


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 静かに。


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 確実に。


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 別の報告。


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「……処理遅延案件」


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「……前月比四倍」


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 さらに別の報告。


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「……地方問い合わせ」


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「……二十八件」


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 誰も驚かない。


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 驚けない。


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 現実だからだ。


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 一方。


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 最上階。


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 ヴァルディスは窓辺に立つ。


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 広場。


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 ゼル。


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 変わらない。


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「……病は広がる」


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 小さな声。


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「……治療しなければ」


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 短い沈黙。


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「……いずれ全身が動かなくなる」


---


 近くの騎士は。


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 黙ったまま。


---


 視線を落とした。


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 反論できなかった。


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 王国は。


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 確かに病み始めていたからだ。


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(次話へ)

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