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第213話「窓際の沈黙」

 朝。


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 王城内部。


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 廊下。


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 窓際を通る者が。


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 少なくなっていた。


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 避けている。


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 誰も言わない。


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 だが。


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 分かる。


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 見たくない。


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 それでも。


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 少しだけ。


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 見てしまう。


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 外。


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 王城前。


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 ゼル。


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 まだいる。


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 動かない。


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 変わらない。


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「……また」


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 若い騎士が。


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 短く息を吐く。


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 言葉は続かない。


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 皆。


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 同じだった。


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 確認してしまう。


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 まだいるか。


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 そして。


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 いる。


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 その確認だけが。


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 少しずつ。


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 日課になっていた。


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 一方。


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 最上階。


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 ヴァルディスは窓際へ立つ。


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「……人は」


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「……確認を始める」


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 静かな声。


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「……確認は」


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「……恐怖より長く残る」


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 近衛騎士は。


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 何も言えなかった。


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(次話へ)

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