表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/14

その10 「キャロル1」


リーダー格の「H」との出会いは私が参加した初めての

アマチュアコンサートで時間前に会場である喫茶タウンの

2階への階段をギターを持って登りかけた時に下に降りて

きた「H」が、「S」から聞いていたのだろう

「新しい人?」と声をかけてきた。


Hは長髪で言葉遣いも優しいので誰でも好感をもつような

雰囲気があった。

なのでやたらと女の子にもてた。


「H」やロックの「N」と一緒に行きつけのGパンショップで

たむろすることが多かったのですが、そこには二人の女の子が

働いていて、少しポチャリした方の子が私達が行くと

「ワァー何々さんだぁ」とか「キャー何々さんだぁ」とか

いつも私の名前を言うので変だなと思っていたら、一緒に

飲みに行ったとき「H」への思いを切々と語りだして

あぁそういうことだったのかと納得した。


「H」は京都でプロのフォークシンガーの連絡先が乗っている

小冊誌を手に入れ、それを持っていたので出演依頼や会場での

マネージャーとの交渉などを引き受けていた。


伊勢志摩フォークが解散してからは「H」が中心になってプロの

コンサートを開催したのですが最初に企画したのがキャロルの

コンサートだった。

もともとHはロック志向でビートルズ特にジョンレノンに

傾倒していて「S」の下宿屋に持ち込んでいたレコードを

私も散々聞かされていた。


当時キャロルは大人気だったので当然会場は立ち見席を含めて

満員の大成功に終わった。

私は伊勢志摩フォークから引き続き会計を担当していたのですが

コンサートが終りギャラを払うためにお金を計算して「H」に

すべて渡してキャロルの宿泊していた旅館に一緒に行った。


するとキャロルのメンバーの方から飲みに連れっていって

ほしいという言うので私がアルバイトで働いていた酒屋の弟さんが、

経営している「明日香」という会員制のクラブにみんなを

連れて行き打ち上げをやることになった。


キャロルと言えばバリバリのつっぱりというイメージだと思うのですが

「H」が京都から前座として呼んでいたビートルズのコピーバンドと

一緒になって歌いだしたのがあがた森魚のフォークソングだった。


宴会たけなわであったが用事が出来た「H」が「後を頼む」と言って

出て行ってしまった。

そしてお開きになったのですがHが帰ってこない。

お金は全部「H」が持っていってしまっているのでマスターに後で

「H」からお金をもらって払うと事情を話していたら、それを見ていた

矢沢永吉が「大変ですね」と声をけてきた。

おそらく「H」が社長で部下の私があくせくしているのだろうと

思ったのだろう。


その気配りに私は感動してしまったのですが、さらに旅館までの

帰り道を歩きながら「又コンサートに呼んでください」と言われて

年齢的に変わらない私に対して丁寧な態度にそれまで持っていた

イメージと違い過ぎて大好きになってしまった。


しかしこの後にキャロルの2度目コンサートが現実に

行われることになるのですが、この1回目のコンサートで火種が

くすぶっていたことを、この時私は知らなかったのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ