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8話 華のその2

~コンビニ前~


華「はい先輩!バナナだよ!」


コンビニ前については「ちょっと舞ってて!」と

言われたので少し小踊りしていたターク…。


少しすると華が持ってきたのは…。


ターク「ロールケーキにバナナが入ってるタイプのやつかよ…」


華「だって外でコンビニ行ってまでバナナ食べたくなくない?」


ターク「そうだな!」


思いっきりケーキの袋を開けては口につめる。


~ここまでが一時間前の出来事~


ターク「…(俺は今…)」


俺は今華の家にいる。


華の家のリビング。


ザッザッザッザッ…。


ネギを素早く綺麗に切る音がキッチンから聞こえる


まな板に包丁が当たる音とネギの切れる音…。


何故か友達の家に少し遅くまでいくと"絶対"に聞こえる音だ。


愛「タクくんもご飯食べていくのよね?」


キッチンから華の姉、愛の声が聞こえる。


ターク「あはーい!いただきやす!」


こういう時大抵、敬語とタメ語混じった声が

出てしまうのはあるあるだ。


それはそうと、華といると気付く事がある。


たまに寂しそうな顔をすることだった。


そしてその寂しそうな顔をするタイミングにも法則がある。


テレビの母親特集が流れた時、母親関連のドラマ

シーン…。


羨ましそうにしているように見えるんだ。


華の母親は愛が幼い内に亡くなって、父親は

ギャンブル中毒、そして病気で亡くなって、華が

中学生の時に代わりに面倒を見ていたお婆ちゃんも

亡くなってしまったらしい、だから今華には愛しか

いない、でも…愛には華への"愛"があるんだ


だからきっと大丈夫、そう思いたいが…今も現在

進行形で華は寂しそうにテレビを見ている。


ターク「華?平気か?」


華「…?…平気!ありがと先輩!」


ターク「あれだな…ゲームでもするか?」


華「する、けど…手加減してね?」


そうして華とタークは格闘ゲームをする。


華「ちょちょ!それ反則!」


ターク「反則もなにもあるかー!はっはっー!」


そう楽しそうにゲームをしている二人を見ながら愛は微笑み料理を続けていた。


ザッザッザッザッ…。


パラパラパラ。


鍋に具材をいれスープを作り上げていく。


今日の愛のメニューは…。


鴨肉とネギの旨味ぎっしりスープ。


そして鴨のコンフィ…。


本日は鴨の日らしい。


愛「華、タクくん!出来たわよー!召し上がれ♡」


こんな甘え声の主から出来る料理とは思えない

香ばしさ…。


こういう時申し訳なさそうな表情の方が良いか

ありがたそうの方が良いか難しいが…今回は…

ありがたそうにした。


なんせここでご馳走してもらうのは二回目なのだ。


愛「タクくんは…右利きだっけ?」


ターク「そうだ─…そうっすね」


こういう時に箸の向きを変えてくれる愛さん…


"愛"らしい…。



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