4話 恐怖の生徒会長理沙
この学校には生徒会長…理沙…
茶髪のサラサラヘアーにサーモンピンクの瞳…。
思わず通りかかったら振り向いてしまうような
生徒会長がいる。
勿論女…。
そんな綺麗な生徒会長がいる高校は平和なはずもない。
いつだって生徒会長のロッカーは男からの
ラブレターばかりでもうロッカーじゃなかった。
そんな生徒会長のロッカーは一部から郵便局と
呼ばれる程で何故か…。
学校の七不思議。
1.夜のトイレからの声…
2.夜の人体模型が動く…
3.夜の音楽室のピアノが勝手に…
4.生徒会長のロッカー手紙ばっかり…←
5.夜のグラウンドに人形の影…
6.夜の学校のEXITピクトグラムが動く…
7.夜の学校の廊下暗い…
そう…こっそり入っていたのだ。
そんな生徒会長に出会ってしまったらどうなるのか…
体験してもらおうではないか…。
…朝…
ターク「…(あー…寒いのか暑いのか分からんなぁ…)」
タークはバックを適当に持ちながら学校へと向かっていた。
その隣…汐見(タークの彼女)。
汐見「ねータク…いい加減ウチの鞄返してよ」
ターク「えー…持ってあげなくていいのか?」
汐見「いやだって…タク疲れちゃうじゃん?」
ターク「…(おぉー…よく出来た娘さんだこと!
ほーんとに女神…しかし…それが理由だとしたら一歩も引けないのが男…ここは持ち続けなければ…。)」
ターク「大丈夫だっての…なーんのこれしき…」
汐見「それならいいけど…」
汐見は少し笑いながらも呆れ気味に制服のネクタイのついたシャツの上に羽織っている袖の長い
パーカーのポケットに手を突っ込み一緒に歩いていた。
そうして高校の校門に着いた時だった…。
そこにはいつも通り生徒会長が直々に
「おはよう」の声掛けをしていた。
ターク「おはようございまーす!」
タークは勿論生徒会長には礼儀正しく…小学生の様に
無邪気に挨拶をしていた。
汐見「ぷっ…なにそれ…」
汐見は笑いながらもタークと校門を通りすぎようとした時だった。
理沙「待ちなさい」
理沙の綺麗な透き通った声…それでいて芯がある…
そんな声に止まらざる得なかった二人は止まる。
理沙「…ふふ…あなた…良い挨拶ね…あなたのような人が増えたらもっと気持ちよくなるのだけれど…」
ターク「おっ…(来た…生徒会長に良いと思われれば…俺の学校生活ますます良くなるぞぉ…)」
ターク「いえいえ…当然の事をしたまでで」キラーン
理沙「ふふ…そう…面白い人…昼休み一緒に
生徒会長室で話さない?」
ターク「…(え?生徒会長室なんてあんの?)」
タークの通う高校はお金がありすぎて校長の
金の像があるレベルだった。
理沙「ええ…あなた購買で見かけたことあるのよね…購買のパン用意しとくけれど?」
ターク「え!まじで?」
その時だった…ギュッ!
ターク「いっ!?」
汐見は後ろからタークの耳を引っ張り引き寄せる
汐見「なんか胡散くさいしやめときなよ…」
ターク「いやっ…でも…生徒会長と友好的に過ごす
チャンスは…」
二人でヒソヒソと話続ける…。
汐見「…は…?一応女にヘコヘコ着いていく行為って事なのは分かってる?」
ターク「…分かってるっての…しっかし…モテ男は
辛いぜ…ま…見てなって…」
汐見「…」
汐見は腕を組みジトーっとタークと理沙のやり取りを見る…。
ターク「まぁ…生徒会長さん…いや…理沙さん…
やはり二人きりになるというのには到底─」
理沙「ふふ…心配しないで頂戴…私の彼氏も呼ぶわ」
ターク「彼氏?あー…彼氏…そうだねそうだね…」
汐見は既に後ろで笑いを堪えるのに必死だった。
ターク「とにかく俺は─…」
その時だった…
生徒会長の目は少し光るように見えた…。
サーモンピンクの瞳は徐々に濃く光っていき
吸い込まれるようだった。
そして生徒会長の声は脳内に響いてくる…。
理沙「私と話せば有意義な情報を得られるわよ…?
絶対に来なさい?」
タークはその声に視点がぐらんぐらん…そして…
足がフラフラしながらも言う。
ターク「勿論…行くさ…行く…」
タークは了承しそそくさと汐見を連れて教室に一緒に向かう。
汐見は流石にそんなタークに不信感をもったのか
様子について聞く。
汐見「タク?どうした?なんかあった?」
ターク「いや?なにも?」
既にいつものタークであった…。
しかし理沙のいる生徒会長室に行くのは当たり前のように感じているように見えたのだった。
続