2話 秋月のその2
朝…気持ちのいい青空と鳥の歌声の中登校する
ターク…。
しかし今回は一味違う!!
ターク「…(今日のガムはミントでなくグレープ!
やはりグレープはミントより鼻を通らず良いな…。)」
秋月は勿論後ろをついていっていた。
抜き足差し足…みたいな尾行ではない…。
あたかも「学校同じだし…普通だよね?」みたいな
感じで尾行する…実際登校時間だ…違和感はない。
現実的にいえばS級サイコストーカーに値する
技術である。
秋月「…(タークくん…♡)」
しかしタークも舐められるほどの実力ではない
タークの振り替える早さ…二秒(ちょっと遅い)を
侮ってはいけない。
こともない
ターク「…(さっ…いまだ!)」
タークは振り返る。
秋月と目が合う。
秋月「…」
ターク「…」
秋月「えっと…なんですか?」
ターク「お前!俺の事をストーキングしてるだろ!!」
秋月「…この通学路みんな使うし…偶然じゃないかな…」
スンッ
ターク「確かに…失礼した…」
タークは普通に再び歩き出す。
秋月「…(バカな所も素敵…♡)」
はっくしょい!
タークから大きなくしゃみの声が聞こえた。
秋月「…(あぁ~貴重なサンプルがぁぁぁ♡)」
…
その後…タークは学校についてゆっくり廊下を歩いていた。
ターク「…(こうやってすこーしダルそうに歩いてると主人公っぽいしモテんだよなぁー…)」
キャーキャー!!!
ターク「…(来たこれ…)」チラッ
0.0000001秒のチラ見…しかし見えたのは想定外の
ものだった。
イケメン「ま…まいったなぁ~…はは…」
学校中といっても過言の女子達がいっせいに
イケメンを囲っていた。
ターク「…(ちぇー…やっぱ転校生のイケメンって
強いなぁ…)」
と…上を見ながら考え…歩いていたからか誰かに
当たってしまう。
ターク「うっ…」
茶倉「あっ…」
バタッ…
ターク「だ…大丈夫か?」
倒れたのはタークだった…。
ターク「って…ち…茶倉…な…なにっ…何故俺が…」
目の前にいた茶倉はポカンとしながら何かを持っていた。
ターク「…(あぁ…重い荷物…)」
タークはほこりを払いながらゆっくり立ち上がり
茶倉に近づく…。
ターク「それ…持とうか?」キラーン
茶倉に声をかける…キマッた…。
茶倉「えー…いや…良いよ…それよりよそ見しないでよねー…危ないんだから…」
茶倉はタークに嘲笑うようにニヤリとしながら見下ろしていた。
タークは想定外の返答と茶倉の態度に思わず…
ターク「お前は前見てたから避けれてたろ!
わざとか!」
タークは精一杯の愚痴をぶつける。
茶倉「ふふーん…ターくんの転ぶところ見たかったのかも…それより…なに考えてたの?」
ターク「いや…大したことじゃねぇけどさ…」
タークは誤魔化しながらも茶倉から荷物を取り上げるようにし。
ターク「とりあえず…持つ…」
茶倉「…良いのに…」
茶倉は少し頬を赤らめながら顔を逸らした。
ターク「……お前変な時に照れたりするよな…」
茶倉は頬を赤らめたままハッとしながら言い返す。
茶倉「照れてない!」
ターク「おっとぉ…クールな茶倉さんはどこに?」
茶倉「ターくんこそカッコつけて失敗しまくって…
モテモテなターくんはどこにいったのかなぁ」
タークと茶倉はこのようにお互いをいじりあいながら廊下を一緒に歩いていく…それは決して仲が悪い
からではなく…信頼しあってるからこそのいじり
あいだった。
その後…荷物も運び終わり茶倉と教室に戻りお互いの友達の所に戻り朝の時間を楽しんでいた。
ハリセン「おーターク来た来た…お前どこいっとってん!」
パチン!!!擬音こそ痛そうだが…
芸人のツッコミのように…いや…部下が落ち込んでる時に優しくポンポンと肩を叩くくらいの優しさで
ある。
ターク「いってぇなぁ…毎回叩いてくるのやめろよ…」
ハリセンは名前からなのか分からないがハリセンで
叩いてくるように手で叩いてツッコミをしてくる。
金髪に染めた長い髪のオールバックは特徴
的で…いつも糸目に見えるくらい目が閉じられている。
ちなみに視力は2.0だそうだ。
ハリセン「お前がいつもより遅く来るからやろー?俺達やっぱタークおらへんと退屈やわぁ…」
本好「それは俺がハリセンを無視して本を読み続けるのが原因ですか?」
ホンコウ
本好
本が好きなのは一目瞭然のメガネくん、髪型は
綺麗なセンターパートでおしゃれだがやはり
ガリ勉…とはいえ…カラオケでマイクを握らせたら
最後、譲ってくれなくなるタイプなのだ。
名前的に外国人っぽいが純ミホン人である。
(この世界は現実世界と似て非なる物でミホンは
日本にあたる場所です。)
本好「それとも…いつも通りしかめっ面の佐川くんのせいですか?」
佐川「おい…それどういう意味だよ?」
佐川は佐川。
ターク「すまんすまん…荷物運んでてさ…」
佐川「荷物?」
ターク「あ…ほら文化祭近いしな…二年目
張り切っていこーぜってこった」
タークは茶倉の持っていた箱の中身を思い出しながら話していた…。
中身は確か…白黒の服が入っていたような…。
ハリセン「出し物とか良く分からんけど…
俺ら話し合ったっけな?」
佐川「…まだじゃね?」
佐川は濃い赤髪の長めのセンターパートを整えながらタークを見る。
佐川「これ…怪しいな」
佐川はニヤリとしながらハリセンと本好に目配せする。
佐川「もしかして」
ハリセン「女やなぁ…」
本好「そういえば…さっき確かに髪に赤のインナーカラーの女の子と歩いてました…」
ターク「は?お前本読んでたんじゃ?」
本好は頬を赤らめながらメガネをクイッし一言。
本好「トイレです…」
ターク「あっそ…」
ハリセン「でーで!?誰何それ?」
ターク「幼馴染み…」
ターク「(小学校からの幼馴染みではあったけど
良く関わり始めたのは高校から…しかし幼馴染み
なのは変わらない…これは俺が前にシャワー中に
思い付いた打開策だぜ…)」
と…その一方、教室の端でなにやらコソコソしている
女が一人いた…。
秋月「…(タークくんの友達の…ハリセンくんに…
本好くんに…えっと…えっと…
佐川くん…そう…佐川くん…)」
秋月はタークにお近づきになる方法を考えていて
その三人を重点的に観察していた…。
秋月「…(やっぱり外堀…タークくんのお友達に
近付いていけば…絶対にタークくんにも♡)」
続