#6 憑依者の一臂
【前回までのあらすじ】
VR空間「イカロス」へ招集された7人は、「サク」を名乗る人物の開催するゲームに参加する。それは容姿をはじめとした個人情報を偽って参加している3人を的中させるというものだった。
3回目の指名を前に、「ABY」では佳蘭の訃報が駆け巡っていた。残された参加者の中でも佳蘭の安否やその正体について様々な憶測が飛び交うが、その隙を見て吹田惟都が颯季をなりすましだと判断し指名する。これが失敗することで吹田惟都が脱落する一方、それらの流れに違和感を覚えた颯季は、自分自身が置かれた状況について直感するところがあり、佳蘭がなりすましであると宣言。その理由を「自分が仮想世界で生きる偽物だから」と颯季が語った矢先、仮想空間に行方を晦ましていた佳蘭が出現する。
「ごめんなさい、勝手なことをして。ただ、私も色々とやることがあったから」
鯨井佳蘭は申し訳なさそうにひとりひとりを一瞥した後、「サク」のところで目線を留める。
「ようやく分かった。『イカロス』は大量の正確な個人情報やゲーム内での会話データ……さらには脳波から思考パターンまでも収集し、それらを学習させた人工知能を動かすことで世界のシミュレーションを行っていた。『イカロス』プレイヤーが持ち込んで来る情報を定期的に“同期”させているんでしょう、そこには現実世界と寸分違わない社会があった。私がこの目で見てきた、まず確かな情報ですよ」
「『この目で見てきた』……?なら、ここにいる颯季が仮想空間の作られた存在というのは……?」
「そうだね、私は全面的に支持します。ここにいる赤月颯季さんは誰の差金か――その仮想世界から連れて来られている人口知能です」
佳蘭は問いかけている惺の方を見ずに、「サク」を睨み続けている。
「この娘に関して、殆どこのゲームが始まる直前と同様の記憶を持っている一方で、それ以降の行動には互いの認識で齟齬があった。本物は、ここにいる彼女自身も知っているように、何者かに拉致されたまま。これが最も納得のいく回答だと私は思います。
ところで、『サク』さん?貴方は、これを知っていましたか?」
「知らないな。もっとも、そんなことをさせるだけの余地は与えた方が、ゲームが面白くなると考えたことは事実だが」
「へえ」
佳蘭は溜め息と同時に相槌の言葉を吐き出す。
「まあ、この際悪いとは言いませんよ。貴方達の不用意な仕掛けのおかげで、私達も目的を果たすことができそうです」
「一方的に意味不明な話を進めるのはやめて」
果敢に食い下がるのは惺。
「鯨井佳蘭、貴女が現れたことで一気に状況は変わった。ここは今一度指名を――」
「ああ、それは気にしないで。貴女達を巻き込んだことは本当に申し訳ないとずっと思っていたんだけど……そんなゲームはもう終わり」
「は……?」
「この『サク』、スキャンダルを流すことはできても、それを有効な形で広めることはできないはずだから。それでチャラにしてください。それと、勝利者を決めると言うなら、先程それは既に決した。
――赤月さんの指名は成功。私が、『アラクネスキン』を使用している3人目でした。これで満足ですか?」
その発言をその場にいる人間が受容しきる前に、佳蘭は行動を起こす。
警戒を負け続けていた「サク」から突然目を切った彼女は颯季の方へ駆け、有無を言わさずに手首を掴んだ。
「じゃあ、一旦退くとしましょうか」
手を引かれると、突如視界は照明を落としたかのように暗黒で覆われる。同時に、重力の感覚がなくなった。
次に眼前の光景を認識するまでの過程は、これまでのデバイスを通した接触とは明らかに異なっていた。
行き着いたのは、馴染みのある世界の空中。
颯季が自ら口にした“暴論”だったはずのものは、立っていた際にそのデバイスがなくなっていることは勿論、元あった世界がデジタルの描画で形を成すよりも早くに、その枠組みを覗き込んでしまったことで更なる確信へ変わる。
「どうですか、好きになれそう?改めてこの居場所を見て」
「……誰!?」
背後からする少女の声に、聞き馴染みはない。
ただ、そうして恐る恐る振り返った先には、明らかに“佳蘭だったもの”の姿を見ることができた。
しかし、それは最早元の彼女の姿を維持していない。今しがた世界に人工的な痕跡を見つけてしまった一方で、それに限ってはむしろ超越的な視覚情報を突きつけられていた。意識の比重次第で容姿がまるごと変わって見えてしまうのは、まるで一点を見つているはずの両目で斜視を起こしているかのようだ。今の颯季が佳蘭へと向けている胡乱な認識がそのまま反映しているということを、直感で確信できた。
「ああ、そうか。ここは正真正銘、人工知能の世界。『イカロス』で現実世界の人が“自分自身”のモデルを着る仕組みと、何も関係は変わらないってことだから……」
佳蘭の姿を見て覚えてきた特徴といえるものは、少女が言葉を続けるごとに目の前の人物から削ぎ落とされていく。
「ここだと、『アラクネスキン』は使えない。データを登録してないのにこんな風に姿が見えるなんて、不思議だね」
最後に残ったのは、颯季ともさほど年齢の変わらない少女だった。
そしてその顔に対する覚えを、もうひとつの記憶が叫んで訴えている。
「じゃあ、貴女が『イカロス』にいた鯨井さんの……」
「はい、初めまして。
といっても、そんなにかしこまって欲しくないんだ。正直シンパシーはずっと感じてたから。同じ人に憧れた同士、さ」
少女の笑顔は明朗そのもので、佳蘭の振る舞いに感じられた凛々しさは影も形もない。自身の共感を引き金に想起される“彼”の記憶は、何よりその表情で刺激された。
「私は牙隈未良。牙隈岼果は私の――かけがえのないお姉ちゃんなんだ」
「牙隈、未良……さん」
「はい。職業は女優です。まあ当然かな、ここまでの怪演を考えたら」
「あの、分かります。上手すぎたのがちょっと意外ってことも……」
「あはは、そっか。颯季ちゃんは『サク』――架殻木ノアくんの記憶を持ってるんだよね。こっちの世界で通用する嘘の能力もあったし、ノアくんからそれらを引き継いだ能力者だと思い込んでいた、そうだよね?」
「えっと、はい……」
佳蘭と認識していた人間が容姿や態度を豹変させるので多少なりとも動揺はしているが、実際に話した際の抱擁感だけは同じように感じられるので、颯季も嫌な気はしていない。
「貴女が自分で気が付いた通り、今回はノアくんからの“能力の移譲”とは別物の話。
さっき向こうの空間で“同期”のことを言ったよね?今の貴女はこのゲームが始まる前、現実世界の赤月颯季の記憶が備わったままで失っていない。そこにノアくんの記憶も同時に入っているだけ。見聞きする感じだと……ちょっと前までの記憶なのかな?多分、それもこっちの仮想世界で再現したノアくんの記憶なんだろうね」
すると外部から何か声を受けたのだろうか、未良の注意が僅かに逸れたことに気付く。
「ああ、ごめん。少し話し込んじゃったみたい。
また少し逃げるね。ここも、貴女にとってはあまり安全じゃないんだ」
怖がらないで、と差し伸ばされた未良の手を取ると、再び周囲は暗く閉ざされる。自分達だけが筋のない光の中にいて互いの姿をはっきりと視認できる、デジタルならではの光景に潜り込んだ。
「あの、ここは?それと、あの世界が安全じゃないっていうのは一体……」
「そっか、まずはその辺りの話をして……決めてもらわないとね」
そう言うと、未良は深く頭を下げた。
「まずは改めて……本当にごめんなさい。色々と事情があって、貴女はあの『サク』を騙る男のゲームへ潜伏する使命を、『サク』側の人間から勝手に負わされていた。それで、私達はその情報を掴んだ時点で、それを黙認して利用することにしたんだ。それが、貴女に色々と残酷な現実を突き付けることになってしまって。
だから、こんなことでお詫びになるとは思えないけど……貴女には、ここまでの記憶を消すかどうかについて、自由に選択して欲しい」
「記憶を消す……?」
「うん」
未良は顔を上げる。
「この空間、前と比べて『安全』と言ったけど、それはここが私達のテリトリーだから。外部から無理に干渉されることがないって意味」
「その、そもそも一体どうやって私がいたそのテリトリーの外に?」
「簡単に言えば、ハッキングだね。心強い味方が――って言ったら、あの人がうるさくなるから言わないけど。
そもそも今回の私達の狙い自体、この世界のことを突き止めて干渉できるようにすることだった。昨日通話しよって提案したのだって、その為に必要だったから。
で、貴女のいた空間には定期的に“同期”がある。このまま向こうに言っても、やがて現実の赤月颯季の記憶に合わせてここ数日の貴女の記憶はさっぱり消える」
「現実世界のままの私に……」
「それでね――もう一度、何の備えも無しに貴女のいた空間へ戻ってみたいと思う?自分の世界の秘密なんて、何もかも忘れてしまった方が楽かもしれない。そうなれば現実との違いに思い悩むこともなく、貴女は本物の『赤月颯季』として生きていけばいい。
私は比較的そういうテクノロジーに弱いし……貴女の立場を本当の意味では分かってあげられないかもしれないから。どんな決断をしたって尊重するよ」
問いかける未良の目は間違いなく颯季への憂慮が感じ取られているが、その質問については他にも意識することがあったらしい。
颯季には、その背景が朧げながらも理解できた。
この問いは「サク」が――架殻木ノアが投げかける側として体験したものだ。
「分かりません」
颯季は、感情のそのままを告げた。
「もしかすると、少し前までの私なら『戻りたくない』と言い切れたかもしれない。でも、そう簡単なことじゃないとも思うのは確かです。もし記憶が残ったままあの世界にいたのなら、きっとどう頑張っても元の通りには生きていけない……そんなことをこれまでも考えて来なかった訳じゃないはずですけど、きっと前までなら、見ないふりをしていた気がする。
今はとにかく、全部を知っておきたいです。私の、私のいた世界の生まれた意味を……『サク』がそこに目を向けた意味を知りたい。決断は、ひとまずその後にしてもいいですか」
「――うん。全然、問題ないよ」
未良は笑顔で頷いた。
「とはいえ……説明が苦手だからなー。出来る限りは伝えたいけど、もう佳蘭さんモードでもないし。どこから話していいものか」
「じゃあ、先に質問してもいいですか?
少し引っかかっていたのは、あの世界が現実じゃないシミュレーションだったとして……『サク』は、そこまで興味を持っていたんでしょうか?まあ本当に世界をデータとしてコピーできているなら、それは情報の宝庫かもしれませんけど……私が引き継いだ記憶ではそれほど『サク』に繋がる印象がなくて」
「うん、それはそれで『イカロス』の急成長の一因かもって話はあったけど。『サク』や『メフィスト』、『ABY』とも組織としてはやっぱり無関係だよ。でも、それは全部に関係した根本だって言い方もできる」
「根本……ですか?」
「どうして『イカロス』が、そんな労力を費やしてリアルタイムの世界をコピーしたのか……それは、世界を完全に“観測する”ため。
“観測する”ってことは、不確定だったものが確定するってこと。予想できないものが予想できるようになるってこと。世界全体を観測できるようになるってことは……」
「世界を予想する――未来を予知するってこと?」
「そう、私よりも飲み込みが早そうだね、颯季ちゃんは!
『イカロス』は人に由来する変数を全部計算し尽くして、どうやらその未来予知というのを完全に成功させた……それは今なのか、もっと先のことだったのかは分からないんだけど」
「先のことだった?どういう意味ですか?」
「私もあまりピンとは来てないんだけど……その試みが成功するってことは、過去から現在、未来へと続く流れが一方的なものじゃなくなったことと同じなんだって、そうやって伝えられて来るものがイメージ通りの“未来の意思”かは置いておいてね」
「そっか……。まさか、そんな凄いスケールの話だとは思いませんでした」
「それだけじゃないよ。『イカロス』のシミュレーション世界は同期とズレた部分を記録してて、ズレがあったところを現実に近付けるために、いくつかの補正機能があるの。
これこそが、私達の敵が“舟”と読んでいた類の能力だった。颯季ちゃんも使ってる、“嘘を本当にする力”みたいなね」
「え……?」
「それで、完全な時間を再現することっていうのは――浅子理論で言うところの、“立体時間”上の座標を特定するってこと。これができる以上は、現実世界の特定の時間、そして場面に影響を及ぼすこともできる。
ああ、これはまだ分かってなくても当たり前の話で、説明すると……例えば都市開発をするとして、“どこに何を建てるか”、データでこれを決めて現実にすることって難しくないよね?地図を調べれば場所を特定できるし、3Dの建物のモデルだって作れることは知ってる。要するに、これと同じようなことを時間の世界でやれてるって思っていれば大丈夫。
で、今説明した2つの要素があったから、データの世界を変化させるだけだった“舟”の能力はノアくん達みたく、現実世界に対応したバージョンにまで未来で進化して、現在で書き出されたってこと。……理解できたかな?」
「う、うーん……」
颯季が頭を捻ると、未良は共感の相槌で応じた。
「ああ因みに、あの『サク』は偽物だよ。念の為に言っとくけど」
「鯨井さんのときの態度を見たら、何となく分かります。あれ、一体誰なんですか?」
「簡単に言えば、私達の敵。まあ『イカロス』にコネがあるならそもそもこんなゲームを開催してないと思うし、本当のことを言ってる部分もある。でも、貴女は警戒しなくちゃね」
「私?」
「うん、現実の方の颯季ちゃんが誘拐のターゲットになったのには、間違いなくアイツらが関係してる。2代目『サク』を選抜するなんて話もそうだけど、結局は仮想世界の貴女を狙ってのこと。
だって、貴女にノアくんの記憶や能力をねじ込んだのは、きっとアイツらだから」
颯季は息を呑む。そしてその言葉を聞いて、ふと思い付いた名前が口から出た。
「その、アイツらって……涼霜劉?」
「劉さんのこと、思い出せるんだ。
でも、今回は違うよ。私達は、もう彼が立ちはだかってるような“課題”をクリアしたもの」
「でも、それは確か……」
未良を前にしたからか、颯季は知っている限りの記憶が引き出されている感覚があった。思い出す颯季自身も気分を悪くする体験ではあったが、未良の良く知る人間が、言葉を発することもない状態で「ABY」の不変に加担しているという膠着状態を覆さない限り、涼霜劉に対する勝利は結実しない。
しかし、未良は今その話をする気がないようで、話を続けた。言うまでもなく、そうなっては颯季の方から問い正すことはできない。
「ノアくんはあれから、状況を本当に『ABY』を終わらせられるところまで良くすることに成功してる。でも、アイツらが隠れてる限りそれをやったところで、本当に『メディア・ハザード』を終わらせる結果にはならないんだ。
颯季ちゃんも、ノアくんの記憶で知ってるかな?そもそも劉さんのいるいないは、『ABY』の組織に関係してただけで、『メディア・ハザード』自体とは関係なかったって。今回のゲームは、その敵側からの仕掛けだったんだ。
だからそこにわざと釣られて情報を手に入れるのと、アイツらが狙ってることもついでに横取りしちゃおうっていうのが――仕掛けられるよりも前からの、ノアくんの作戦だった」
「え?」
未良は思わず声を漏らす。
「仕掛けられるよりも前って?今、敵の仕掛けを受けてって話したばかりなのに」
「“嘘”だよ、ノアくんの。ノアくんは、自分にコントロール出来る範囲を精一杯に使って、今回のゲームのような敵の策略に前もって対策している過去を作り上げた。
……その結果、もう一回自分の能力が他人に移るようなことになったとしても」
「他人に移る?“能力の移譲”ですか?
でも、私のそれは現実世界のとは別で、敵が仕組んだことだって」
「それはそれ。ノアくんは能力そのものを利用して、自分の記憶と能力を持つ人のすぐ近くで問題が勃発することを確定させる。それを突き止めた私達が後追いで参戦するって流れだった。以前より『アラクネスキン』を利用していた鯨井佳蘭さんのなりすましから、私がその体を又借りしてね」
すると再び外部から話があったようで、未良は颯季の前に掌を向けて話を止める。
「ん、もう大丈夫そうですか?一旦入って来れそう?」
「じゃあ、次はその“能力者”も加えて、私達がこれまで何をしてきたか――颯季ちゃんのためにもう少し詳しく振り返ろうか」
黒の空間に突然飛び込んできた人物の姿を見て、颯季は開いた口が塞がらなかった。
「よ、ようやく終わった!はあ、神経はすり減るし、もう2度とやりたくないよ」
「今回は本当にありがとうございました――岩見絢吾さん」
そして、それよりも1日以上前の某所。
「あの空間内に、嘘を現実にする能力は確かに存在していた。心優しい牙隈未良ちゃんにとって、それが何よりの心配事だ」
男は得意げに語る。
「ノアがSNSに綴って発信した嘘が本当になるのと同じで、嘘は文章だろうとデータだろうと能力の対象だろ?
つまり、あの空間の投票方式はその能力を誘発しちまう。能力者・岩見絢吾が予想人になって提出した答えは、奴に同意する他人が1人でもいる限り、正解の方から歩み寄って来るって訳だ。くれぐれも、奴に間違った予想だけはさせられないとな」
「ただ――この能力には、過去改変から逃れて記憶を維持する方法がある。
その1、嘘を嘘だと見抜くこと。
その2、嘘を言った能力者のことを正確に認識していること」
「そう、お前はこの読み合いに負けたんだよ。お前は秘密裏に開催されるこのゲームに俺を誘い出し、その動向を追うのに躍起になると踏んでた。そんでその間、お前らは次の手を打つ為に暗躍するに違いない。だから俺は、ゲームに参加してみせた上でそこから抜け出し、このタイミングでお前らを探ることにした」
「『イカロス』上の『渥美駆真』を嘘にすることでな」
駆真は首を鳴らして、目の前に対峙した人物へ話を続ける。
「俺の洞察力をもってすれば、紛れ込んだ能力者が岩見だなんてことはすぐに分かる。事実誤認を見抜いた上で奴に俺が偽物だと書かせれば、予想が発表された直後、俺はゲームに参加しなかった場合の世界へ飛び移ることができる――それが俺と未良ちゃん……鯨井佳蘭の作戦だ。
ああ、流石に“家業”を放棄した貴様とは頭の出来が違うらしい……」
異能を持ち彼生来の好奇心を擽ってくる架殻木ノアでも、あるいは多くの物理的時間を共にする同僚の宮尾麗音でも、その表情をする彼を見た他人はひとりとしていないだろう。
“情報屋”であり探偵である渥美駆真にしてみれば、どんなに深刻な騒動や事件でも日常茶飯事に等しい。執着して真剣な眼差しを向けるような価値を感じられないのだ。
彼がその極端な軽薄さを捨てて本気の愛憎を向けるのは、やはりこの世でたった1人――血の繋がった姉に対してだけだ。
「なあ、感想を聞かせてみろよ?徐羅寧さんよ」
次回から最終章です!




