表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/41

⒌ 俺は王様

フレブル男子に会った。3才。

犬的に、1番ブイブイ言わせてる時期である。人間なら20才から25才位か。


「お母さん、好き?」

「手下」

は?   聞き間違いかな???  もう一回集中して…。


「お母さんの事、どう思ってる?」

「手下」

イエローカード案件か…。

「お家の中では、どうかな?アイドルかな?」

「俺、王様ー。

 オヤツくれって言ったら、みんなオヤツを出す。

 だから、俺、王様ー!」


しばいていいかな? 飼い主さんの手を払い除けてるその鼻を、はたきたい!


飼い主さんに、最重要項目をチェック!

「この子、噛みます?甘噛みダメですよ。人噛みませんか?」

「いえ、噛みはしません。そこは厳しく躾けましたから。」

「この子、家族の中では王子様でしょ?」

「ですねー。旦那も子供も甘々ですね〜。」

「今はね。今は噛まないけど、そのうちに子供さんの友達噛んで、菓子折り抱えて謝りに…が目に見えてますよ。

 自分はこの家の王様だ!って言ってますから。王子より上の王様だって言ってます。」


確かに噛んではいないけど、噛むぞ〜って威嚇してるんだよなぁ、この子。

ほぼレッドカードなんだよな。


色々と話を聞いて判ったのは、オヤツの主導権が犬にある事。

オヤツの場所の前で吠えたら、家族がオヤツあげる。

子供達がゲーム中、吠えてうるさいので、オヤツをあげる。

犬が吠えたら、家族はオヤツをあげていた。

コレでは、勘違いした王様が出来上がるのも無理はない。


この子の矯正の為に、オヤツの主導権を取り戻す事をお願いした。

犬の催促は全て無視。欲しがってもタイミングをずらすようにと。

人の都合に合わせてオヤツを出す事が大事。

ゲームを邪魔させないよう、最初からケージに入れてオヤツをあげるとか。

ゲーム中は自分はケージの中でオヤツを貰えると理解出来れば、邪魔をしようと吠えなくなる筈。

それと並行して「アナタは犬!人の下。家族の一番下!!」と、何度も繰り返して言い聞かせる。

なんとか、主導権を人の手に!


オヤツだけで?と思うなかれ。

犬のマウントの中で、オヤツは最重要ポイント。

オヤツを自分の思うままに操れれば、人は単なる下僕に成り下がる。


オヤツをゲットする為には、家族と仲良くしないと貰えない。

その為には、ルールを守らなければならない。

そのルールとは??


人に対して〈吠えない、噛まない、唸らない〉


無駄吠えしない、要求吠えをしない。

歯磨きとか爪切り等、嫌な事をされても噛まない。

人を脅さない。他の犬とも仲良くする。唸って威嚇しない。

たった3つ。だけど奥が深い3つ。


オヤツの為なら大抵の犬達は努力します。

オヤツを与えるタイミングの重要性を、判って頂けただろうか。

王様犬を普通の良い子に変える為、そのプライドをへし折る為に、

オヤツの主導権を、飼い主が奪還して頂きたい。

王様じゃなくて、家族のアイドルの方が可愛いって。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ