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19. 猫達の下克上

多頭飼いの猫達の仲が悪いので、仲良く出来ないか?と相談を受ける事が多々ある。

そんな時は、こう答える。

「一応説得はしてみますが、猫の本能ですから同室は無理だと思います」と。


長年飼ってる先輩猫ちゃんが、トイレを失敗する。

猫がトイレを外すなんておかしいからと、話を聞く事に。

「こんにち…」

『もぉーーっ!嫌い嫌い!大っ嫌い!!何なのよーー!!!!!』

いきなりの怒りMAXだった(^^;;


「貴女が怒りまくってるのは判った。何に怒ってるの??」

『私のお気に入りの場所に割り込んでくるの!ム カ ツ クー!!!!

 お母さん、あの子と一緒の部屋は嫌!!別々の部屋にして!!嫌ーーー!!!』


あの子とは、後輩の女子猫ちゃんの事。

数年前、公園に捨てられていた所を拾われて、この家にやって来た。

まだ小さくてひ弱だった後輩猫ちゃんを、快く仲間に入れてあげた先輩猫ちゃん。

な の に

あんなに世話をしてやったのに

すっかり大人になった後輩猫は、お気に入りの窓辺を傍若無人に占拠する。

それに腹が立って仕方ない先輩猫ちゃんは、

『お母さん、どうにかしてー!!!』と、気づいて欲しくてトイレを失敗してた。


ココで、飼い主さんに住環境を確認したが、猫部屋増加は無理。

何とか同室で、仲良くやって欲しいとの事。

2階の一室を猫部屋にしているので、出来るだけ先輩猫ちゃんが1階で過ごす事で、ケンカを回避したいと。


先輩猫がこんなに怒りまくっている相手、後輩猫と話してみる。

「こんにちは。ねえ、先輩猫に散々お世話になったでしょ?

 窓辺は先輩猫ちゃんのテリトリーだから、窓辺に座るの、やめてくれないかな?」


『はあ?何で??』 


「優しい先輩猫ちゃんのお気に入りの場所なんだから、譲ってくれない?」


『嫌だけど?

 あのさー、昔の私は、確かに小さくて弱かったよ?昔は!

 今は立派な大人になって、力も強い。

 昔は先輩猫に敵わなかったから、逆らわなかっただけ。

 今は違う。先輩猫は歳とって弱くなったし、私は強くなった。 

 強い者が上に立つ。それの何が悪い?

 私の方が強いから、私の好きにする。』


うーーん…君の本能は間違っちゃいない。

弱肉強食、下克上上等!の世界で生きてるもんねぇ。


「小さい頃の君は、先輩猫ちゃんに一杯お世話になったじゃない。

 先輩猫を威圧するのは止めて。仲良くしようよ。」


『強い者がボスになって何が悪い?

 昔どれだけ世話になろうとも、弱くなったらボス交代。

 猫には、それが当たり前。

 ボスを譲らなければ、追い出すだけ。』


年長者への思いやりは全否定された。

そっかー、ダメかぁ。

自分が強くなったら、下剋上は当たり前。

相手を攻撃する事の罪悪感は、小指の先ほども持ち合わせてない。


本能で生きる猫達に人の倫理観を押し付けても、受け入れてはくれない。

仲良くしてねと頼んだとて、無駄である。

本能を優先したまま、妥協点を探していくしかない。


〈下克上は当たり前。弱者は去れ!〉

 猫達は本気でそう思っている。


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