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カエルの子  作者: おしぼり
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最終話

 ヒュージとの戦いから10年が経った。

 あれからエムズが地球圏にやってくることはなくなった。

 平和を取り戻した地球圏では急速にエムズにやられたステラガーデンなどが再建されていった。

 俺はあれから一人前の人型乗りになれたと思っている。

 今だに宇宙に散らばるエムズの残骸を回収したり、アイラさんが始めた運送会社の手伝いをしたりしていた。


 そんなある日。

 俺はとある一室で、目の前に画面を出しニュースを見ていた。

 部屋の扉がノックされる。


「どうぞ」


 入ってきたのはアイラさんだった。

 

「準備できたってよ。行ってこい」

「わかりました」


 俺は立ち上がると別室へと向かう。

 扉をノックし中へと入る。

 そこには椅子に座った白いドレス姿の女性がいた。


「待たせたね」

「そうでもないよ」


 少し照れたような表情を浮かべるエリカさんに俺はそう答える。


「まさかお前らがくっつくとはな」

「落ち込んでいた俺をずっと励ましてくれていましたから」

「私だって励ましてただろ?」

「そっそうでしたね。すみません」

「いいよ。仲良くやりな。でもエリカはどうせすぐパソコンパソコンで頭がいっぱいになるんだ。相手されなくなったらいつでも私のところにおいで」

「そうはならんさ。エムズがいなくなって10年。興味を引かれることもなくって暇なんだ。おあいにくさま」

「そうかよ」


 そう笑いながらエリカさんとアイラさんは小突きあう。


「失礼します。そろそろお時間です」

「わかりました。じゃあ行こうか」


 式場のスタッフに促され俺はエリカさんへと手を差し出す。

 エリカさんは俺の手を掴むと立ち上がった。

 そこで突然警報が鳴り響く。

 別のスタッフが慌てて走ってくる。


「大変です。新たなエムズが襲来しました。急いでシェルターに避難して下さい」


 俺とエリカさん、アイラさんは顔を見合わせる。

 そしてエリカさんが口を開く。


「行ってきな。彼女を迎えに」

「いいんですか?」

「いいも何も。アンタはずっとこの日を待ってたんだろ? 私もだよ」

「、、、はい。行ってきます」


 俺はタキシードのジャケットとネクタイを脱ぎ捨てると、式場を飛び出した。

 

 

                  了


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