表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カエルの子  作者: おしぼり
20/34

新兵器2の3

『二人共、聞こえる?』

『聞こえてる』

「はい、聞こえます」


 エリカさんからの通信に二人で応じる。


『うぅ、お腹の中で声が響く、、、ちょっとタッド、あんまり喋らないでね』

「そんなこと言われても」

『まぁいい。とにかく話をするよ。トーカ? アンタは機体の制御とガトリングガンを。タッドはレールガンとミサイルポッドを担当しなさい』

『了解』

「了解です」

『レールガンの使用には機体の姿勢制御が重要になってくる。トーカと上手く連携しないとマトモに当たらないからね』

「わかりました」

『タッド? あとは索敵もアンタの仕事。基本的にトーカの目は正面にしか付いてないんだからアンタが全方位確認するんだよ?』

「俺も目は正面に二つしかないんですが、、、」

『アンタの命だけじゃなくてトーカの命もかかってるんだ。何とかしろ』

「わっ、わかりました」

『とりあえずタッドはしばらく大人しくしといて。気が散ってマトモに戦えない』

「はっ、はい、トーカさん。わかりました、、、」


 するとトーカさんはスラスターを吹かし速度を上げる。

 身体にGがかかる。

 そして急に停止。

 それにより身体が前後に振られる。


「うっくっ、、、」

『ちょっと私の中で暴れないでよ。気持ち悪いんだけど』

「トーカさん。もうちょっと優しく、、、」

『まったく。ほら、レールガン。開幕かますよ』

「了解です!」

『ちょっと声、張らないでって言ったでしょ』

「うぅ、はい、すみません」

『アイラ、いける?』

『大丈夫と言っていいのかどうなのか。正規隊の連中は全滅してる。外れても連中に当たることはないよ』


 望遠カメラではまだ遠くて敵の様子はわからない。

 しかしアイラさんから送られてきた座標にセットする。

 エムズと正規隊の戦闘を確認していたアイラさんが敵位置を把握していたのだ。

 レールガンから弾が射出される。


「3、2、1、弾着」

『アイラ、どう?』

『敵さん。こちらに向かってるよ。まだ生きてる。でも動きが鈍いからダメージは入ってるはず』

『了解。じゃあ行くよ』


 そして再度加速を開始する。

 トーカさんは機体をくるくると回転させながらガトリングガンの弾をばら撒いていく。

 それにより敵から飛来する弾をことごとく撃ち落とす。


「これは、、、小型のエムズ?」


 俺はトーカさんが撃ち落とした敵の弾の残骸を確認する。


「敵は小型のワームを発射しているのか?」

『そんなのを確認できるってことはまだ余裕があるようね?』

「えっ、いやっ、うわっ!」


 そしてトーカさんは更に速度を上げる。


『前方にゴブリンとワーム多数。ハーピィもいるわね。タッド、ミサイル!』

「りょっ了解です。敵ロックオン。ミサイル発射します。うぅ、気持ち悪い、、、」

『ちょっと吐かないでよ。私の中で変なの出さないで。気持ち悪いのは私だって同じなんだから』

「はい、頑張ります」


 多数射出されたミサイルがエムズへと吸い込まれていく。

 そしてトーカさんはその撃ち漏らしを、さらに倒していく。


『さぁやっとお目にかかれたわね。あれが本命か』


 それはデカくて平たい円盤のようだった。

 

「なんですかアレ」

『知るわけないでしょ。新種よ』


 全長は100mほどあるだろうか。

 一見エイのようにも見えるが、傘のように広がった胴体の下からは触手のようなものがぶら下がっているのが見える。こう見るとクラゲのようでもある。


「見てください。傘の下にワームが」

『まるで空母のようね』


 敵の懐から次々とワームやゴブリンが出現する。

 さらにぶら下がった触手はそのワームを掴むとこちらに放り投げてくる。


『これが砲弾の正体か。ちょっとあの速度。この触手どれだけのパワーなの?』

「あんなのに捕まったり叩かれでもしたらひとたまりもないですよ」

『わかってる。ミサイル全弾発射! とにかく数を減らす』

「はい!」


 残りのミサイルを撃ち尽くす。

 そしてトーカさんは巨大クラゲの周りを回りながら弾丸を撃ち込んでいく。


『やはり傘の部分は硬いわね。下から行くしかないか。ちょっと激しくするわよ』

「はい、大丈夫です」


 触手を掻い潜りながらダメージを与えていく。

 敵の触手やワームの数もかなり減ってきた。


『よし止めよ。ヤツの中心にレールガンを撃ち込む』

「はいっ!」


 機体から放たれた一筋の光が巨大なクラゲ型の敵の中心へと吸い込まれていくと、敵の身体全体に光のような物が広がり崩壊していく。

 その爆発に巻き込まれ、まだ残っていた小型のエムズたちも消滅していった。


「倒したんですかね?」

『えぇ、なんとかなった、みたいね』

「ひょっとしてこれがエムズの発生源?」

『いえ、これはただの輸送船でしょう』

「じゃあこれからこんなのがじゃんじゃん来るってことですか?」

『そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。わからないわよ』


 目の前の巨大な敵が崩壊していく時、なんとなく綺麗だなぁと思ったが、それは口にはしなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ